S P O T / SPOT-208
鬼の舌震
おにのしたぶるい/ Oni no Shitaburui Gorge
黒雲母花崗岩地帯を斐伊川支流・大馬木川の急流が長年侵食し形成した約2kmのV字峡谷。昭和2年(1927年)4月8日に国指定名勝・天然記念物(正式名称「鬼舌振」)。巨岩・奇岩・甌穴群が連なる渓谷沿いに遊歩道(全約2km・往復約60分)が整備され、2013年開通の高さ45m・長さ160mの舌震恋吊橋を渡るルートが人気。入場無料。
H I G H L I G H T S
見どころ
- 01舌震「恋」吊橋:高さ45m・長さ160m、渓谷真上を横断する吊橋。渓谷美を空中から体感
- 02甌穴(おうけつ)群:急流が花崗岩に穿った円形の穴が谷底に広がる、地質的見どころ
- 03バリアフリー遊歩道:宇根駐車場から下高尾駐車場まで全道が車いす対応で整備(2013年)
A C C E S S / M E T A
基本情報
- 所在地
- 島根県 仁多郡奥出雲町
- 住所
- 〒699-1513 島根県仁多郡奥出雲町三成宇根
- 拝観料
- 無料
- 時間
- 散策自由(24時間)
- 状態
- 営業中(無休。積雪期は実質的に通行困難)
- 亀山から
- 車で約4時間・新名神→中国道→松江道(三刀屋木次IC下車後、国道432号・県道25号経由で約30分)
D E E P D I V E
深掘り
歴史
歴史
1927年(昭和2年)4月8日に国の名勝および天然記念物に指定(正式指定名称「鬼舌振」)。峡谷名の由来について、『出雲国風土記』(733年編纂)に記される「和仁のしたぶる」が転訛したものとされる。風土記では地名を「ワニ(鮫の古語)が当地の美しい姫・玉日女(たまひめ)に恋して、その思いが叶わず舌を震わせながら去った」という伝説に由来すると伝える(伝承のため学術的確認は要)。地形的には、黒雲母花崗岩の節理(割れ目)に沿って大馬木川が侵食を進め、V字谷と甌穴群が形成された。中国自然歩道にも指定されている。出典:奥出雲町公式観光ガイド https://okuizumo.org/jp/guide/detail/239/、しまね観光ナビ https://www.kankou-shimane.com/destination/20243
文化的背景
文化的背景
「ワニ(古語で鮫・龍のような海の生き物)と姫の叶わぬ恋」という出雲国風土記の伝承は、地域の民間説話として継承されてきた。2013年のバリアフリー化・吊橋整備後は「恋人の聖地」としての整備も行われ、新たな観光文脈が付加されている。奥出雲の花崗岩地形は斐伊川上流域の特徴的な地質環境を体現しており、島根大学ジオパーク(くにびきジオパーク)の構成ジオサイトとしても位置づけられている(島根ジオサイト100選)。
地元視点
地元視点
奥出雲町の地元住民にとっては「子供の頃から遊んでいた身近な渓谷」という感覚。2013年の吊橋整備・バリアフリー化後に観光客が増加した。秋(10〜11月)の紅葉シーズンと7月の鬼の舌震まつり(舌震亭前で開催)が特に賑わう。冬の積雪期は除雪が行われないため、実質的に立入が難しい。