S P O T / SPOT-207
石見銀山・龍源寺間歩
いわみぎんざん・りゅうげんじまぶ/ Iwami Ginzan Silver Mine - Ryugenji Mabu (Adit)
世界遺産「石見銀山遺跡とその文化的景観」(2007年登録)の中で唯一常時一般公開されている坑道(間歩)。江戸時代中頃、幕府直轄の「御直山(おじきやま)」五カ山の一つとして開発。全長約600mの坑道のうち157m(新坑道合わせて273m)が公開され、壁面には当時のノミの跡が生々しく残る。真夏でも14〜17℃の坑道内は独特の時間感覚を生む。
H I G H L I G H T S
見どころ
- 01唯一の常時公開坑道:600カ所超の間歩が確認される石見銀山で、年間を通じて見学できる唯一の坑道
- 02江戸期のノミ跡:坑道壁面に当時の採掘工(山師)がノミで刻んだ跡がそのまま現存
- 03竪坑(たてこう):排水のために垂直に100mも掘られた坑道構造を内部から観察できる
A C C E S S / M E T A
基本情報
- 所在地
- 島根県 大田市
- 住所
- 〒694-0305 島根県大田市大森町ニ183
- 拝観料
- 高校生以上500円、小中学生250円(団体20名以上・WAONカード・障がい者割引あり)
- 時間
- 9:00〜17:00(12月〜2月は16:00まで)、最終入場は閉場10分前
- 状態
- 営業中(元日のみ休)
- 亀山から
- 車で約4時間30分・新名神→中国道(三次IC)→国道375号→国道261号→大田市。または山陰道(出雲IC)から国道9号→国道184号で約50分
D E E P D I V E
深掘り
歴史
歴史
石見銀山は戦国時代(16世紀)に尼子氏・毛利氏が争奪した一大銀山で、最盛期(16〜17世紀)には世界の銀産出量の約3分の1を占めたとされる(島根県世界遺産センター資料)。龍源寺間歩は江戸時代中頃に幕府直轄の代官所が開発した御直山(おじきやま)五カ山の一つ。全長約600mは大久保間歩に次ぐ規模。明治の採掘終了後、長く放置されたが、世界遺産登録への整備過程で一般公開が整備された。2007年にユネスコ世界遺産「石見銀山遺跡とその文化的景観」として登録。坑道内温度は年間を通じて14〜17℃。出典:石見銀山世界遺産センター、島根県大田市公式サイト https://www.city.oda.lg.jp/update_info/3672
文化的背景
文化的背景
石見銀山の銀は博多商人・ポルトガル商人を通じてアジア・ヨーロッパへ流通し、大航海時代の国際貿易を支えた。銀採掘に従事した「山師」「間歩師」たちの労働環境は過酷で、坑道内の粉塵吸入による珪肺(職業病)が問題となっていた記録が残る。大森地区の重要伝統的建造物群保存地区(大田市大森銀山伝統的建造物群保存地区)は武家・商家・寺院が混在する江戸期の景観を現在も維持しており、龍源寺間歩はこの景観と一体のものとして理解する必要がある。
地元視点
地元視点
大森町の住民は観光地化と生活空間の共存に気を配っており、マイカー規制(銀山公園以奥への観光車両進入禁止)は住民の意向を反映した措置。地元ガイド(石見銀山ガイドの会)によるワンコインガイドツアー(500円)が好評で、坑道内の細部解説は参加しないと得られない情報が多いと現地では語られている。