異界巡礼

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名鑑お松権現社(猫神さん)

S P O T / SPOT-095

土俗・奇祭candidate

お松権現社(猫神さん)

おまつごんげんしゃ(ねこがみさん)

徳島県阿南市加茂町に鎮座する、別名『猫神さん』として信仰される神社。お松権現社公式の由緒によれば、江戸前期の阿波・加茂村で、不当な代官の取り立てに苦しんだ村の女性『お松』が直訴の末に処刑され、その無念を晴らすために飼い猫が怪猫となって代官の家を災いに陥れたとの伝承が伝わる。後に村人がお松を権現として祀り、飼い猫の霊をも合祀したのが当社の縁起とされ、近世以来『猫神さん』として、訴訟・勝負事・願掛けの神として信仰されてきた。社殿の周囲には参拝者が奉納した約一万体ともいわれる招き猫が並び、参道には狛犬ならぬ『狛猫』が鎮座する。怪猫伝承・猫神信仰・大量の招き猫奉納というB級スポット的要素を持つ徳島県の代表的な民俗信仰の場の一つ。

お松権現社(猫神さん)
Wikimedia Commons / Mti / CC BY-SA 3.0

H I G H L I G H T S

見どころ

  • 01江戸前期のお松直訴伝承と飼い猫の怪猫伝承を背景とする『猫神さん』
  • 02社殿周囲に奉納された約一万体ともいわれる招き猫群
  • 03狛犬ならぬ『狛猫』が守る猫神信仰の社

A C C E S S / M E T A

基本情報

所在地
徳島県 阿南市
住所
〒779-1240 徳島県阿南市加茂町不け63
拝観料
境内自由(公式サイト掲載の祈祷料・授与品料金に準ずる)
時間
境内通年自由参拝(社務所対応時間は公式サイト掲載に準ずる)
状態
現存・通年参拝可
亀山から
車で約4時間(東名阪→新名神→神戸淡路鳴門自動車道→徳島道→徳島南部・那賀方面)/新幹線+特急で約5時間(亀山→新大阪→新神戸→高速バスまたは特急『うずしお』徳島駅→JR牟岐線阿南駅→タクシー)
駐車場
駐車場あり(詳細は公式要確認)
所要
30〜60分

D E E P D I V E

深掘り

歴史

歴史

お松権現社は、徳島県阿南市加茂町不け63に鎮座する『猫神さん』として信仰される神社で、お松権現社公式の由緒によれば、江戸前期の阿波・加茂村に伝わるお松の直訴伝承と飼い猫の怪猫伝承を縁起とする。伝承では、江戸前期の加茂村で、不当な代官の取り立てに苦しんだ村の女性『お松』が、村を救うため代官の不正を直訴したが、逆に罪に問われ処刑されたという。お松の無念を晴らすために、生前可愛がっていた飼い猫が怪猫となって代官の家に取り憑き、代官の家を災いに陥れたと伝わり、後に村人がお松の霊を権現として祀り、飼い猫の霊をも合祀したのが当社の縁起とされる。近世以来『猫神さん』として、訴訟・勝負事・願掛け・諸願成就の神として信仰されてきた。社殿の周囲には参拝者が奉納した約一万体ともいわれる招き猫が並び、参道には狛犬ならぬ『狛猫』が鎮座しており、猫を主役とする神社として全国的にも稀有な存在として知られる。本伝承は史実として確認された事柄ではなく『縁起では』『伝承では』として位置付けられている。お松権現社公式 由緒お松権現社公式

文化的背景

文化的背景

猫を祭神・神格とする神社・祠は、東京・今戸神社(招き猫発祥伝承)、東京・自性院(招き猫地蔵)、新潟・南部神社、京都・梨木神社の猫塚、佐賀・秀林禅寺の鍋島の化け猫塚など全国に分布するが、お松権現社のように、人間(お松)と飼い猫の双方を合祀し、怪猫伝承を縁起として明文化し、参拝者奉納の招き猫が一万体規模で蓄積し、狛犬の代わりに狛猫が鎮座する形態は全国でも稀有である。怪猫伝承は江戸期の歌舞伎・読本・浮世絵などに数多く題材化された民俗的モチーフで、佐賀の鍋島の化け猫、岡山の有馬の化け猫、福岡・有馬家の怪猫など、地方ごとに固有の怪猫伝承が形成された。お松権現社の伝承は、不当な権力(代官)に苦しむ庶民の無念を、人間の女性とその飼い猫の連携で晴らすという民衆的・抵抗的物語構造を持ち、近世民衆の権力・正義観を反映する民俗的物語として民俗学・宗教社会学の関心を引いてきた。

地元視点

地元視点

徳島県阿南市加茂町は那賀川・桑野川の沿岸に広がる地区で、お松権現社は加茂町不け地区の集落内に鎮座する。地元住民にとって、当社は猫神さん・お松様として親しまれ、訴訟・勝負事・願掛け・諸願成就の神として近世以来継承されてきた。社殿周囲の招き猫奉納は近年特に増加し、四国・関西を中心とした参拝者・愛猫家・信者からの奉納で構成される。観光客の自由な参拝も受け入れているが、集落内立地・駐車場の限り・住宅地が隣接する立地のため、参拝者は係員・公式案内の指示に従い、地区住民の生活空間への配慮ある参拝姿勢が強く期待される。お松権現社公式お松権現社 由緒

ベストシーズン

ベストシーズン

通年参拝可。春・秋の比較的気候が穏やかな時期が屋外散策に向く。夏季は高温多湿で熱中症対策が必要、冬季は山あいの集落で冷え込むため防寒着が必要。お盆・正月・祭礼日は混雑する場合があるため、平日午前中の比較的静謐な時間帯の参拝が望ましい。

撮影のコツ

撮影のコツ

社殿・招き猫奉納群・狛猫は当社の象徴的被写体だが、奉納された招き猫像は他参拝者の信仰の表現であり、像を移動させる・触れる・破損させる行為は厳に慎む。撮影時は他参拝者のプライバシーに配慮し、人物が映り込む構図は同意なく公開しない。境内・社殿内・参道での撮影マナー(フラッシュ可否・三脚利用可否)は公式案内・現地表示に従う。揶揄的・興味本位な構図・SNS拡散は厳に慎み、お松伝承・猫神信仰・参拝者・地区住民への敬意を最優先する。

注意事項

注意事項

本社は怪猫伝承・お松直訴伝承を背景とする宗教施設で、伝承は『縁起では』『伝承では』と扱われ、史実として断定する表現は避ける。参拝時は他参拝者・氏子・神職への敬意ある所作を心がけ、揶揄的・興味本位な撮影・SNS拡散は厳に慎む。社殿周囲・境内には参拝者奉納の大量の招き猫が並び、像の落下・破損を避けるため触れる・動かす行為は慎む。集落内立地で駐車場・道路は狭隘なため、自家用車利用時は係員・公式案内の指示に従い、住宅地内の路上駐車は避ける。山間集落のため降雨時は路面状況に注意し、無理な訪問は避ける。境内・参道は段差・砂利・狭隘部を含むため歩きやすい靴での参拝が望ましい。最新の参拝条件・社務所対応時間は公式サイトで必ず確認する。

関連作品

関連作品

  • - お松権現社公式サイト・由緒
  • - 阿南市・徳島県観光案内 関連資料
  • - 江戸期の怪猫伝承(鍋島の化け猫、有馬の化け猫等)に関する民俗学・歌舞伎・読本研究文献
  • - 猫信仰・招き猫文化に関する民俗学研究文献
  • - 近世民衆の権力観・直訴伝承に関する歴史学研究文献

トリビア

トリビア

  • - 別名『猫神さん』として親しまれる徳島県阿南市の神社。
  • - 縁起は江戸前期のお松直訴伝承と飼い猫の怪猫伝承に基づく。
  • - 社殿周囲には参拝者奉納の招き猫が約一万体並ぶとされる。
  • - 参道には狛犬ではなく『狛猫』が鎮座する。
  • - 訴訟・勝負事・願掛け・諸願成就の神として近世以来信仰されてきた。
  • - 公式サイトで由緒が公開されている。

外部レビュー

外部レビュー

出典

出典

  • - https://www.nekogami.jp
  • - https://www.nekogami.jp/history.php

R E F E R E N C E

参考リンク