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祭暦神明宮 あぶりもち神事

F E S T I V A L / FEST-199

土俗・奇祭

神明宮 あぶりもち神事

しんめいぐう あぶりもちしんじ

斎 行2026-05-152026-05-17

あぶりもち神事は、金沢旧五社のひとつで「祓宮(はらいのみや)」として知られる神明宮で、春・秋の年二回行われる全国唯一とされる悪事災難厄除けの特殊神事である。御幣(ごへい)の形に串刺しにした小さな餅を聖火であぶり、これを食すと一年の悪事・災難・厄を逃れられると伝えられる。御幣形の餅は、神事に用いる祓いの幣(ぬさ)を模したもので、それを火で清め、身に取り込むことで厄を祓うという、物忌み・祓えの民俗が餅という身近な供物に凝縮されている。300年以上の歴史をもち、加賀藩二代藩主・前田利長が春秋両度の祭礼を厄除神事として奨励したと伝わる。境内には樹齢約千年とされる金沢市指定保存樹第1号の大ケヤキがそびえる。

神明宮 あぶりもち神事
出典: 中日新聞(https://www.chunichi.co.jp/article/1067732)※掲載許諾申請中

H I G H L I G H T S

見どころ

  • 01御幣(ぬさ)の形に串刺しにした餅を聖火であぶり、食べて一年の厄を祓う「食べるお守り」
  • 02春・秋の年二回、各3日間行われる全国唯一とされる悪事災難厄除けの特殊神事
  • 03加賀藩前田家が奨励した由緒と、境内にそびえる樹齢約千年の大ケヤキ

A C C E S S / M E T A

基本情報

所在地
石川県 金沢市
斎行
神明宮(石川県金沢市野町)
日程
2026-05-15 〜 2026-05-17
周期
毎年 春季5月15〜17日/秋季10月15〜17日(各日9時〜19時。あぶり餅神前奉納式は15日13時ごろ)
起源
神明宮は金沢旧五社の一に数えられ、古来「祓宮(はらいのみや)」として崇敬されてきた。あぶりもち神事は300年以上続く全国唯一とされる悪事災難厄除けの特殊神事で、加賀藩二代藩主・前田利長が春秋両度の祭礼を厄除けの神事として奨励したと伝えられる。神事の核となる「あぶり餅」は、お祓いに用いる御幣(幣・ぬさ)の形に餅を串刺しにしたもので、聖火であぶって食すことにより、祓いの力を身に取り込み一年の災厄を逃れるとされる。御幣=祓いの依代という神道の観念を、餅という日常の供物に重ね、火で清めて食べるという所作に厄除けの祈りを込めた点に、加賀の地に根づいた独特の民俗信仰があらわれている。あぶり餅とともに授与される「家守(やもり)」は家に祀り、次の祭礼まで一年を守るとされる。
観覧
あぶりもち神事は毎年、春季5月15〜17日・秋季10月15〜17日の各3日間(各日9時〜19時)行われ、初日の15日13時ごろにあぶり餅神前奉納式が営まれる。会場は石川県金沢市野町2-1-8の神明宮。あぶり餅は授与品で、串1本あたり数百円程度・3本からの授与とされ、家守などの授与品もある。混雑時は授与所での待機列に従って参拝・授与を受けること。アクセスは金沢駅からバスで「片町」「広小路」下車徒歩約5分、または車・タクシーで約10分。最新の日程・時間・授与内容は神明宮で確認を。
最寄駅
JR「金沢駅」(バス利用)/北陸鉄道石川線「野町駅」
徒歩
5分
駐車場
周辺にコインパーキングあり(神事期間中は混雑)

D E E P D I V E

深掘り

歴史

歴史

神明宮は金沢旧五社の一で、古くから「祓宮(はらいのみや)」として知られる(石川県神社庁)。あぶりもち神事は300年以上続く全国唯一とされる悪事災難厄除けの特殊神事で、加賀藩二代藩主・前田利長が春秋両度の祭礼を厄除神事として奨励したと伝えられる(神明宮由来)。御幣の形に串刺しにした餅を聖火であぶり食すと、悪事災難厄除けに御利益があるとされる。神事は春季5月・秋季10月の各15〜17日に行われ、多くの参拝者が無病息災を願ってあぶり餅を買い求める(中日新聞)。境内には樹齢約千年といわれる金沢市指定保存樹第1号の大ケヤキがあり、県内最大のケヤキとされる(神明宮公式)。

文化的背景

文化的背景

あぶりもち神事は、神道の祓えの依代である御幣(ぬさ)を餅で模し、それを火で清めて食すという、物忌み・祓えの観念を食の所作に翻案した民俗信仰である。穢れや厄を依代に移して祓うという発想を、御幣形の餅を「あぶって食べる」ことで個々人の身体に取り込み、内側から厄を祓うという独特の論理に発展させている点が興味深い。加賀藩前田家が厄除神事として奨励したという由緒は、近世城下町金沢の都市民俗として神事が保護・継承されてきたことを示す(神明宮由来)。あぶり餅とともに授与される「家守」を家に祀る習俗も、神事の効験を家庭の年中行事へと接続する民間信仰の典型である。

地元視点

地元視点

地元メディアは、あぶりもち神事を「ほおばれば無病息災」「食べるお守り」として親しみを込めて報じ、疫病退散・厄除けを願う金沢の春秋の風物詩として紹介している(中日新聞, いいじ金沢)。神明宮側もパワースポット・厄除け祈願の社として発信し、観光客にも開かれた神事として案内している(神明宮公式)。御幣形のあぶり餅という独特の供物と、樹齢千年の大ケヤキを擁する境内が、地域の信仰と景観の両面で親しまれている。

ベストシーズン

ベストシーズン

春季5月15〜17日・秋季10月15〜17日の神事期間中、とくに初日15日のあぶり餅神前奉納式(13時ごろ)前後が見どころ。あぶり餅を授与所であぶる様子は期間中随時見られる。新緑の春季、紅葉前の秋季それぞれに趣がある。

撮影のコツ

撮影のコツ

御幣形に串刺しにされたあぶり餅そのものが最大の被写体。授与所であぶる手元や、聖火と餅の組み合わせを寄りで捉えると神事の核心が伝わる。樹齢約千年の大ケヤキを背景に入れると神明宮らしさが加わる。授与所周辺は混雑するため、参拝・授与の妨げにならないよう配慮する。

注意事項

注意事項

神事期間中は授与所が混雑するため、待機列・係員の案内に従うこと。あぶり餅は授与品であり、撮影に夢中になって授与や参拝の流れを妨げない配慮を。火を扱う神事のため、聖火・授与所まわりでは火の取り扱いに注意。境内の大ケヤキは保存樹のため枝・幹に触れない。

出典

出典