S P O T / SPOT-335
ラ コリーナ近江八幡
らこりーなおうみはちまん
近江八幡の和洋菓子メーカー・たねやグループが2015年に開業した旗艦施設で、メインショップの大屋根一面を芝草が覆う「草屋根」の建築が最大の特徴である。設計は建築家・建築史家の藤森照信。屋根勾配に沿って植えられた芝は季節ごとに緑から枯野色へと表情を変え、土と植物に埋もれていくような有機的な外観をつくり出す。屋根の銅板は手作業で波形に折られ、社員や地元学生も施工に参加した。テーブルや椅子、照明まで藤森が一木一木選んだ素材で構成される。広大な敷地は田畑や水路と一体に整備され、菓子販売施設というより「自然に溶け込む建築」を体験する場として知られる。

H I G H L I G H T S
見どころ
- 01大屋根の全面を芝草が覆う「草屋根」——建物が緑の丘と一体化して見える異形の外観
- 02手で波形に折った銅板や栗の木の柱など、職人・社員・地元学生の手仕事が露出する内外装
- 03屋根頂部から突き出す排煙窓やドーマー窓が「土に埋もれた家」のようなシルエットを生む
A C C E S S / M E T A
基本情報
- 所在地
- 滋賀県 近江八幡市
- 住所
- 〒523-8533 滋賀県近江八幡市北之庄町615-1
- 拝観料
- 入場無料(飲食・物販は別途)
- 時間
- 9:00〜18:00(フードコートは10:00〜17:00)/1月1日休
- 状態
- 現存
- 亀山から
- 車で約1時間(名阪国道→新名神→名神八日市IC経由)。鉄道はJR関西本線・草津線・琵琶湖線で近江八幡駅へ、駅から路線バス約10分。
- 最寄駅
- JR琵琶湖線「近江八幡駅」
- 駐車場
- あり・無料・約400台
- 所要
- 1〜3時間
D E E P D I V E
深掘り
歴史
歴史
ラ コリーナ近江八幡は、和菓子の「たねや」と洋菓子の「クラブハリエ」を擁するたねやグループが、本社機能とフラッグシップ店を兼ねて整備し2015年1月に開業した。施設名はイタリア語で「丘」を意味する。中核となるメインショップの設計を託されたのは、ニラハウスや高過庵など植物と建築を融合させる作風で知られる建築家・藤森照信である。藤森は屋根一面に芝を植える「草屋根」を提案し、勾配屋根の上に土壌層をつくって芝を育てる構法をとった。屋根を葺く銅板はすべて手で波形に折り曲げられ、たねや社員や地域の学生もこの作業に参加したと記録される。ラ コリーナ近江八幡 - Wikipedia, たねや公式, colocal
文化的背景
文化的背景
ラ コリーナは「商業施設の珍建築」という枠を越え、近代以降の日本建築における自然志向の系譜に位置づけられる。藤森照信は建築史家として近代建築を論じる一方、自作では土・草・木といった自然素材を前面に出し、建物を風景に還元しようとしてきた。草屋根はその思想の到達点の一つで、菓子という土地の産物を売る場が、田畑・水路・里山と連続する一つの地形のように設計されている。観光地としては「映える奇抜な建物」として消費される側面も強いが、その背後には地産・職人仕事・自然との共生という近江商人的な価値観の再解釈がある。ラ コリーナ近江八幡 - Wikipedia, casa
地元視点
地元視点
近江八幡市の公式観光サイトはラ コリーナを市を代表する観光スポットとして紹介し、入場無料・約400台の無料駐車場を備えた回遊型施設として案内する。地元では和洋菓子の購買だけでなく、芝屋根や水路を巡る散策、季節の田植え・稲刈りなど一体的な体験の場として親しまれている。近江八幡市観光情報サイト, たねや公式
ベストシーズン
ベストシーズン
芝が鮮やかな緑になる初夏(5〜6月)と、稲が実る秋が屋根・周辺の田園ともに見映えする。開園直後は人が少なく、草屋根の全景を撮りやすい。
撮影のコツ
撮影のコツ
正面のアプローチ通路の中央から建物を真正面に捉えると、二つの三角ピークと芝屋根の対称形が決まる。芝が緑の季節(CC BY画像の構図)が最も「草屋根」らしさが出る。広角で田畑と屋根を一緒に入れると地形と一体化した印象になる。
注意事項
注意事項
人気観光地のため週末は混雑し駐車場待ちが出ることがある。芝屋根は保護のため立入禁止で、屋根に登ることはできない。田畑や水路沿いは足元に注意。
関連作品
関連作品
トリビア
トリビア
- - 施設名「ラ コリーナ」はイタリア語で「丘」の意。建物そのものが緑の丘に見えることに由来する。
- - 屋根の銅板は機械成形ではなく手で一枚ずつ波形に折られ、たねや社員や地元学生も施工に加わった。
- - 入場は無料で、約3万7千坪の広大な敷地に菓子販売・カフェ・本社などが点在する。
外部レビュー
外部レビュー
出典