S P O T / SPOT-332
鼓岩(ポンポン岩)
つづみいわ(ぽんぽんいわ)
鼓岩(つづみいわ)は、広島県尾道市の千光寺公園内、千光寺から市街を見下ろす斜面にある巨岩で、別名「ポンポン岩」と呼ばれる。岩の上を小石で打つと内部の空洞が反響し、鼓のように「ポンポン」と乾いた音が響くことが名の由来である。岩の右側面には深い溝状の傷が残り、これは天正期(16世紀末)の大坂城築城に際し、石垣材として切り出そうとして割りかけたノミ(楔)の跡と伝えられる。千光寺山の山上には古代の磐座とみる説もある巨石が点在し、鼓岩もその一つに数えられる。すぐ近くに頼山陽の詩碑が建ち、瀬戸内の多島美と尾道水道を一望する展望地としても親しまれている。

H I G H L I G H T S
見どころ
- 01岩を小石で叩くと空洞が反響して「ポンポン」と鼓のような音が鳴る
- 02大坂城築城時に石垣材として割りかけたとされる深いノミ(楔)跡が側面に残る
- 03千光寺山の磐座(古代の巨石信仰)と結びつく山上の巨岩のひとつ
- 04岩越しに尾道水道・瀬戸内の多島美を見下ろす絶景の展望地
A C C E S S / M E T A
基本情報
- 所在地
- 広島県 尾道市
- 住所
- 〒722-0033 広島県尾道市東土堂町(千光寺公園内・頼山陽碑付近)
- 拝観料
- 無料
- 時間
- 見学自由(千光寺公園内。ロープウェイ運行時間は別途)
- 状態
- 現存
- 亀山から
- 車で約3時間20分(新名神→山陽道「尾道IC」方面、千光寺公園)。鉄道はJR亀山→名古屋→福山→尾道、尾道駅からロープウェイ・徒歩で千光寺公園へ約4時間。
- 最寄駅
- JR山陽本線「尾道駅」
- 徒歩
- 5分
- 駐車場
- 千光寺公園駐車場(有料)を利用。
- 所要
- 15〜30分(千光寺公園散策とあわせ1〜2時間)
D E E P D I V E
深掘り
歴史
歴史
鼓岩は尾道・千光寺山の山上、千光寺第二の巨岩に数えられる岩で、岩上を小石で打つと鼓のような音が響くことから「ポンポン岩」とも呼ばれる。千光寺公式の解説によれば、岩の右側に残る深い傷は、大坂城築城の際に石垣材として搬出すべく割りかけたノミの跡とされる。『尾道志稿』には天正11年(1583年)ごろ、毛利氏が豊臣秀吉の命を受け尾道の山から採石・運搬したと記されており、尾道周辺の巨石には同様の楔跡が複数見られる。鼓岩はその採石活動の名残を今に伝える石の一つとされる。岩のそばには江戸後期の儒学者・頼山陽の詩碑が建つ。尾道、千光寺 公式(玉の岩伝説・鼓岩), 千光寺公園・鼓岩|ニッポン旅マガジン
文化的背景
文化的背景
千光寺山の山上には大小の巨石が点在し、これらを古代の磐座(いわくら=神の依り代とされた岩)とみる説がある。鼓岩もその系譜に位置づけられ、向島の岩屋山の巨石群と関連づける見方もある。一方で、岩に残る人為的なノミ跡は、近世の城郭普請(大坂城築城)に伴う石材調達という実利的な歴史を物語る。つまり鼓岩は、自然の奇岩・古代の巨石信仰・近世の採石史という三つの層が重なった石であり、さらに叩くと鳴るという物理的な特異性が「ポンポン岩」という親しみやすい名を生んだ。尾道の文学・観光の文脈とも結びつき、頼山陽の碑や映画ロケ地としても知られる。千光寺公園・鼓岩|ニッポン旅マガジン, ポンポン岩[鼓岩]|尾道観光
地元視点
地元視点
尾道市観光協会や尾道なびのサイトでは、鼓岩は千光寺〜千光寺公園の散策路途中にある名所として案内され、実際に小石で叩いて音を確かめる体験が定番になっている。千光寺ロープウェイ山頂駅からも近く、文学のこみち(尾道ゆかりの作家の碑が並ぶ遊歩道)とあわせて巡られることが多い。映画監督・大林宣彦の作品のロケ地となったことでも地元では知られる。千光寺公園の鼓岩(ポンポン岩)|尾道なび, ポンポン岩|るるぶ&more.
ベストシーズン
ベストシーズン
千光寺公園は通年見学可。桜(4月上旬)や新緑の頃は周囲の景観も美しい。日中の明るい時間帯が音の体験・展望・撮影に向く。ロープウェイ利用なら運行時間内に。
撮影のコツ
撮影のコツ
岩の側面のノミ跡を正面から捉えると採石の歴史が分かりやすい。岩越しに尾道水道と対岸(向島)の街並みを背景に入れると、奇岩と多島美の両方を一枚に収められる。岩の上で小石を持つ手元を入れると「叩いて鳴らす」体験が伝わる。
注意事項
注意事項
音を確かめる際も岩を強く叩いて傷つけないよう配慮する。岩の上は高所で滑落の危険があるため、登る・身を乗り出す行為は控える。散策路は階段や斜面が多く、歩きやすい靴で。公園内は観光客が多いため譲り合って撮影する。
関連作品
関連作品
- - 頼山陽の詩碑 — 鼓岩のすぐそばに建つ、江戸後期の儒学者・頼山陽にちなむ碑。千光寺公園・鼓岩|ニッポン旅マガジン
- - 大林宣彦監督の尾道作品 — 鼓岩付近が映画のロケ地となったと地元で伝えられる。千光寺公園の鼓岩(ポンポン岩)|尾道なび
- - 『尾道志稿』 — 天正期の大坂城築城に伴う尾道での採石・運搬を記す近世史料。尾道、千光寺 公式
トリビア
トリビア
- - 岩を小石で打つと「ポンポン」と鼓のような音が鳴ることから「ポンポン岩」と呼ばれる。
- - 右側の溝状の傷は、大坂城築城時に石垣材として割りかけたノミ(楔)の跡とされる。
- - 千光寺山の山上の巨石は古代の磐座とする説があり、向島・岩屋山の巨石群と関連づけられることもある。
外部レビュー
外部レビュー
出典