異界巡礼

BIZARRE JAPAN

名鑑三峯神社

S P O T / SPOT-326

土俗・奇祭

三峯神社

みつみねじんじゃ

埼玉県秩父市、標高約1100mの三峰山中に鎮座する古社で、秩父三社の一つ。日本武尊が東征の途次に伊弉諾尊・伊弉册尊を祀ったことを創建と伝える。最大の特徴は、神使を狼(オオカミ・山犬)とする「お犬さま」信仰で、参道や鳥居前には狛犬ならぬオオカミ像が随所に据えられている。正面には類例の少ない三ツ鳥居(明神鳥居を三つ組み合わせた形式)が立ち、その左右をオオカミが守る。享保5年(1720年)に始まったとされる御眷属(オオカミ)信仰は、猪鹿除け・火盗除けの霊験で江戸を中心に広まり、神札とともにオオカミを一定期間借り受ける「御眷属拝借」の制度が今に伝わる。深山の霊地、狼信仰の総本山として独特の景観と信仰文化をもつ。

三峯神社
Wikimedia Commons / Mkun / CC BY-SA 4.0

H I G H L I G H T S

見どころ

  • 01狛犬ではなくオオカミ(お犬さま)像が境内随所を守る狼信仰の景観
  • 02三つの明神鳥居を組み合わせた珍しい『三ツ鳥居』と、それを守るオオカミ像
  • 03オオカミの神札を借り受ける『御眷属拝借』という現役の信仰制度

A C C E S S / M E T A

基本情報

所在地
埼玉県 秩父市
住所
埼玉県秩父市三峰298-1
拝観料
境内無料(駐車場有料)
時間
境内自由(授与所等9:00〜17:00)
状態
現存
亀山から
車で約6時間(新名神・中央道→関越道・花園IC経由→秩父・三峰)。鉄道なら名古屋から西武秩父駅、そこから西武観光バス三峯神社線で約1時間15分、計約7時間。
最寄駅
西武秩父線「西武秩父駅」(バス約1時間15分)
徒歩
5分
駐車場
あり・有料(普通車520円・8:00〜18:00、休日混雑)
所要
2〜3時間

D E E P D I V E

深掘り

歴史

歴史

三峯神社は埼玉県秩父市、標高約1100mの三峰山中に鎮座し、秩父神社・寳登山神社と並ぶ秩父三社の一つに数えられる。社伝によれば、日本武尊が東国平定の途次に甲斐から上野へ向かう道すがら三峰山に登り、山川の清く美しい様を見て、国生みの二神である伊弉諾尊・伊弉册尊を祀ったことが創建とされる。このとき日本武尊を導いた狼(山犬)が神の使いとして一緒に祀られ、後の「お犬さま」信仰の起点となった。狼を神使とする信仰は享保5年(1720年)、日光法印が三峯山に入り、境内に狼が現れたことに神意を感じてオオカミの神札を頒布したことに始まると伝わり、遠方まで広まったという。明治の神仏分離を経て現在の社名・体制となった。三峯神社 - Wikipedia, 御祭神・由緒 - 三峯神社公式

文化的背景

文化的背景

三峯神社の信仰の核は、神使を狼とする「御眷属(お犬さま)」信仰である。秩父の山々にはかつて実際にニホンオオカミが生息しており、人里では猪や鹿から田畑を守る存在として、また江戸の町方では火災や盗難を防ぐ守り神として、その霊験が語られた。狼は火がまだ小さいうちに気づき、押し入る賊を吠えて知らせると信じられたのである。狛犬の位置に据えられたオオカミ像、口にくわえた神札、そして神札とともにオオカミ一体を一定期間家に迎える「御眷属拝借」の制度は、人と山の獣との関係を神聖な契約に翻案した、日本の自然信仰の典型例といえる。三ツ鳥居や随身門など山岳霊場らしい荘厳な構えも、深山の聖地という性格を強めている。狼信仰 お犬さま信仰の三峯神社 - めぐりジャパン, 荒川上流域のオオカミ信仰 - 国土交通省

地元視点

地元視点

三峯神社は秩父の奥地にありながら全国から参拝者を集める人気社で、近年は縁起物の授与などを目当てに混雑することもある。西武秩父駅から西武観光バスの三峯神社線で約1時間15分、終点が境内直下で、駐車場は普通車520円・8:00〜18:00で休日は混み合う。御眷属拝借は今も受け付けられ、借り受けたオオカミの神札を一年間家に祀り、翌年に返して新たに拝借する習わしが続く。地元では深山の守り神として崇敬され、山犬(オオカミ)にまつわる伝承や禁忌も語り継がれている。交通案内 - 三峯神社公式, 御眷属拝借 - トラベルjp

ベストシーズン

ベストシーズン

新緑の初夏、紅葉の秋が美しい。標高1100mで気温が低く、冬季は積雪・路面凍結に注意。早朝は雲海が出ることもある。

撮影のコツ

撮影のコツ

三ツ鳥居とその左右を守るオオカミ像を正面から一枚に収めるのが定番。随身門・拝殿の彫刻も見応えがある。狛犬位置のオオカミ像は表情や口にくわえた神札が分かるよう寄りで撮ると信仰の特徴が伝わる。

注意事項

注意事項

標高1100mの山上で、冬季は積雪・凍結によりアクセス道が危険になる。防寒・滑りにくい靴を。現役の信仰の場であり、御眷属拝借や授与品の作法は社の案内に従う。駐車場・バスは休日に大変混雑する。

関連作品

関連作品

  • - 国土交通省 関東地方整備局『荒川上流域のオオカミ信仰』 — 三峯神社などオオカミを祀る神社の分布と信仰を解説した資料。国土交通省
  • - 三峰山博物館 — 三峯神社の歴史・狼信仰の資料を展示する社設の博物館。三峰山博物館 - 三峯神社

トリビア

トリビア

  • - 神使が狼(山犬)で、狛犬の位置にオオカミ像が据えられている。
  • - 正面の三ツ鳥居は明神鳥居を三つ組み合わせた珍しい形式。
  • - 享保5年(1720年)に始まるとされる御眷属(オオカミ)信仰の総本山的存在。
  • - オオカミの神札を一定期間借り受ける「御眷属拝借」の制度が現役で続く。

外部レビュー

外部レビュー

出典

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