異界巡礼

BIZARRE JAPAN

名鑑沢田マンション

S P O T / SPOT-289

B級・カオス

沢田マンション

さわだまんしょん

高知市にある、鉄骨鉄筋コンクリート造・地上5階(一部6階)の大規模集合住宅。建築の専門教育を受けていない沢田嘉農・裕江夫妻が、1971年の着工から家族総動員で独学・自力建設したセルフビルド建築として知られる。「設計図は頭の中にある」として図面を持たず増改築を重ねた結果、迷路のように入り組んだ外観となり、「日本の九龍城」「軍艦島マンション」「日本のサグラダ・ファミリア」とも呼ばれる。屋上には自作クレーンや畑、4階には池、地下には駐車場を備える。建築確認申請が出されておらず建築基準法に抵触する違法建築だが、現在も約70戸・約100人が暮らす現役物件で、独学建築の到達点として建築・サブカルチャー両面から注目され続けている。

沢田マンション
Wikimedia Commons / さかおり / CC BY-SA 4.0

H I G H L I G H T S

見どころ

  • 01図面なしで増改築を重ねた迷路状の巨大セルフビルド外観
  • 02屋上の自作クレーン・畑、4階の池など破格の自作設備
  • 03『日本の九龍城』と称される独学建築の到達点
  • 04今も約100人が暮らす現役の違法建築という両義性

A C C E S S / M E T A

基本情報

所在地
高知県 高知市
住所
〒780-0972 高知県高知市薊野北町一丁目10番3号
拝観料
無料(外観・1階通路の見学のみ。住民の生活空間につき配慮必須)
時間
見学時間の定めなし(常識的な日中・住民配慮の範囲で)
状態
現存(現役の集合住宅・居住中)
亀山から
車で約4〜4.5時間(亀山IC→新名神・神戸淡路鳴門・高松道・高知道、高知ICから至近)。鉄道なら岡山経由・土讃線で高知へ、JR土讃線「薊野(あぞの)駅」下車。
最寄駅
JR土讃線「薊野(あぞの)駅」
徒歩
12分
駐車場
周辺コインパーキング利用(敷地内は住民用)
所要
20〜40分(外観見学)

D E E P D I V E

深掘り

歴史

歴史

沢田マンションは高知市薊野北町にある鉄骨鉄筋コンクリート造・地上5階(一部6階)の集合住宅で、敷地約550坪・約60〜70戸に約100人が暮らす。建築主は沢田嘉農(1927〜2003)と妻・裕江。1971年に土地を取得して着工、1972年に第1期が竣工し、1985年の第3期工事まで増改築を重ねた。専門資格を持たない夫婦が娘も含め家族総動員で設計・施工し、コンクリート打設から自前で行った。「設計図はわしの頭の中にある」として図面を持たなかったと伝わる。沢田マンション - Wikipedia, 新日本DEEP案内, BuildApp News

文化的背景

文化的背景

本建物は建築確認申請が提出されておらず、建築基準法第6条に抵触する『違法建築物』である。一方で私有財産権・居住権の問題から有効な是正指導が難しい現状にある。専門教育を受けない個人が独学で大規模建築を成し遂げたという事実は、近代建築の制度・規範の外側で生まれた『独学建築(セルフビルド)』の極北として評価され、建築論・都市論・サブカルチャー双方から論じられてきた。屋上の自作クレーンや畑、4階の池、地下駐車場など、住み手の発想がそのまま空間化された点に独自の価値がある。横浜マンション管理ブログ, BuildApp News

地元視点

地元視点

建築主の死去(2003年)後は増築を止め、補強・改装のみ行われている。近年は若年層の入居が増え、空室はウィークリー的に短期滞在もできるとされる。住民は自主防災組織を結成し、年1回の避難訓練を実施するなど、現役の生活共同体として運営されている。『沢マンツアー』など見学受け入れの動きもあるが、あくまで人が暮らす私有地であり、無断の立入や住戸前での撮影は厳に慎むべき場所である。沢田マンション - Wikipedia, 新日本DEEP案内

ベストシーズン

ベストシーズン

通年。外観は日中が見やすく、構造の複雑さは斜光が入る午前・夕方に陰影が際立つ。住民の生活時間帯(早朝・夜間)は避けるのが望ましい。

撮影のコツ

撮影のコツ

建物全景は道路を挟んだ向かい側から広角で。増改築が積み重なったファサードの複雑さを一枚に収めると珍しさが伝わる。住戸・洗濯物・住民が主役にならない構図を心がけ、敷地内・住戸前での撮影は控える。

注意事項

注意事項

現役の居住物件かつ私有地。見学は外観と1階の共用通路までにとどめ、住戸前への立入・住民や生活空間の撮影は厳禁。住民の平穏な生活への配慮を最優先とし、撮影は最小限にする。

関連作品

関連作品

トリビア

トリビア

  • - 設計図は存在せず、建築主いわく『頭の中にあった』。
  • - 屋上に夫妻自作のクレーンが据えられ、畑や水田の営農も行われた。
  • - 4階には釣り用の池(約25坪)、地下には高知市内で初期の地下駐車場が設けられた。

外部レビュー

外部レビュー

出典

出典