S P O T / SPOT-277
猿橋
さるはし
山梨県大月市の桂川(相模川上流)に架かる、橋脚を一切持たない刎橋(はねばし)。深い峡谷のため川中に柱を立てられず、両岸の岩盤から斜めに突き出した「刎木(はねぎ)」を四層に重ねてせり出し、その上に橋桁を渡して支える特異な構造をとる。長さ約30.9メートル、幅約3.3メートル、水面からの高さは約31メートル。山口県の錦帯橋、徳島県のかずら橋(または木曽の桟)と並んで「日本三奇橋」の一つに数えられ、1932年(昭和7年)に国の名勝に指定された。歌川広重らによって浮世絵にも描かれ、江戸期から景勝・奇観として知られた土木遺産的な橋である。

H I G H L I G H T S
見どころ
- 01橋脚ゼロ。両岸から四層に張り出した刎木だけで30m超の谷をまたぐ独特の構造美
- 02水面から約31mの高さに架かり、下から見上げると刎木が階段状にせり出す造形が圧巻
- 03錦帯橋・かずら橋と並ぶ『日本三奇橋』の一つという橋梁史上の希少性
- 04歌川広重の浮世絵にも描かれた、江戸期からの景勝・奇観としての文化的厚み
A C C E S S / M E T A
基本情報
- 所在地
- 山梨県 大月市
- 住所
- 〒409-0614 山梨県大月市猿橋町猿橋
- 拝観料
- 無料(見学自由)
- 時間
- 見学自由(24時間・外観)
- 状態
- 現存(国指定名勝)
- 亀山から
- 車で約3時間30分(新名神・名神・中央自動車道経由、大月IC近く)。鉄道ならJR・近鉄で名古屋→中央本線乗継で猿橋駅、約4時間。日帰りは可能だが遠方。
- 最寄駅
- JR中央本線「猿橋駅」
- 徒歩
- 15分
- 駐車場
- あり・無料(猿橋公園駐車場ほか)
- 所要
- 30分〜1時間
D E E P D I V E
深掘り
歴史
歴史
猿橋の起源には諸説あり、推古天皇期(610年ごろ)あるいは奈良時代に、百済に寄留していた渡来系の造園師・志羅呼(しらこ)が架けたとする伝説が伝わる。猿橋 - Wikipedia 桂川の深い峡谷では川中に橋脚を立てられないため、両岸の岩から刎木を四層に重ねてせり出し、その上に橋桁を載せる刎橋形式が採られた。現在の橋は度重なる架け替えを経たもので、1932年(昭和7年)3月に国の名勝に指定されている。大月市公式 江戸時代には甲州街道の要衝に近く、歌川広重の『六十余州名所図会 甲斐 さるはし』など複数の浮世絵に描かれ、奇観・景勝として広く知られた。猿橋 - Wikipedia
文化的背景
文化的背景
刎橋は、橋脚を立てられない深い谷を渡すために発達した木造橋梁技術で、世界的にも例の少ない構造である。猿橋はその代表例として土木史・建築史で重視され、錦帯橋(山口)、かずら橋(徳島)あるいは木曽の桟と並ぶ『日本三奇橋』として語られてきた。大月市観光協会 名の由来として、対岸へ渡ろうとする猿たちが互いの体をつないで橋をつくる姿を見た志羅呼が着想したという伝説があり、「猿」の名と橋の造形が結びつけられている。猿橋 - Wikipedia 自然の地形に逆らわず、谷の両岸という制約を逆手に取って成立させた構造そのものが、民俗・技術両面の見どころとなっている。
地元視点
地元視点
大月市・大月市観光協会は猿橋を市を代表する観光資源・景勝地として案内し、周辺は桂川の渓谷美と合わせて四季折々に楽しめる散策地として整備されている。大月市公式, 山梨県公式観光ネット 橋の見学は無料で、近くには無料駐車場や、刎木の構造を見上げられる遊歩道が設けられている。地域では新緑・紅葉の時季を中心に来訪を呼び込む観光の核として位置づけられている。大月市観光協会
ベストシーズン
ベストシーズン
新緑の5〜6月と紅葉の10月下旬〜11月が渓谷美のピーク。刎木の構造を見上げるなら日中の明るい時間帯が見やすい。
撮影のコツ
撮影のコツ
下流側の遊歩道・展望地点から橋を横から捉え、四層にせり出す刎木を画面に入れるのが定番。新緑・紅葉を背景に橋を配すると渓谷美が際立つ。橋上からは桂川の峡谷と高さ約31mのスケール感を狙える。
注意事項
注意事項
橋上・遊歩道は高所のため、欄干から身を乗り出さない。雨天時は木製の橋面・斜面が滑りやすい。文化財のため落書き・損傷行為は厳禁。見学自由だが周辺住民・通行者への配慮を。
関連作品
関連作品
- - 歌川広重『六十余州名所図会 甲斐 さるはし』ほか — 江戸期に猿橋を描いた代表的浮世絵。猿橋 - Wikipedia
- - 『日本三奇橋』の枠組み — 錦帯橋・かずら橋(または木曽の桟)と並べて語られる橋梁文化の系譜。大月市観光協会
トリビア
トリビア
- - 橋脚を一切持たず、両岸からせり出す刎木だけで支える刎橋構造。
- - 水面からの高さは約31m、長さ約30.9m、幅約3.3m。
- - 山口・錦帯橋、徳島・かずら橋(または木曽の桟)と並ぶ『日本三奇橋』。
- - 名の由来は、猿が体をつないで渡る姿から着想したという志羅呼の伝説。
- - 1932年(昭和7年)国の名勝に指定。
外部レビュー
外部レビュー
出典