S P O T / SPOT-274
宗祇水(白雲水)
そうぎすい(はくうんすい)
水の町・郡上八幡を代表する湧水で、白雲水とも呼ばれる。昭和60年(1985年)、環境庁(当時)の名水百選において全国で「第一号」として選定されたことで知られる。小駄良川と吉田川の合流付近、小さな祠を備えた水場から清冽な水が湧き出し、湧き口から順に「飲料水」「米とぎ場」「野菜などの洗い場」「さらし場」へと水を使い分ける段階的な仕切りが設けられている。これは上流の最も清い水を飲用に、下流ほど用途を限定するという、限られた水を皆で大切に共有してきた集落の水利の知恵を今に伝える。名は室町時代の連歌師・宗祇がこの泉のほとりに庵を結び飲用したとの伝承に由来し、信仰・文芸・生活用水が一つの水場に重なる稀有な民俗的景観をなす。

H I G H L I G H T S
見どころ
- 01名水百選の「第一号」に選ばれた由緒ある湧水
- 02湧き口→飲料水→米とぎ→野菜洗い→さらし場と用途別に仕切られた段階式の水利構造
- 03水場を見守る小さな祠と石造物が並ぶ路地奥のしっとりした景観
- 04連歌師・宗祇ゆかりという文芸の記憶を宿す名の由来
A C C E S S / M E T A
基本情報
- 所在地
- 岐阜県 郡上市
- 住所
- 〒501-4214 岐阜県郡上市八幡町本町
- 拝観料
- 無料
- 時間
- 終日(屋外・常時開放)
- 状態
- 現存
- 亀山から
- 車で約1時間40分(名阪国道・東名阪→東海北陸自動車道・郡上八幡IC)。公共交通なら長良川鉄道「郡上八幡駅」からバス・タクシーで市街地中心部、徒歩。
- 最寄駅
- 長良川鉄道「郡上八幡駅」
- 徒歩
- 20分
- 駐車場
- 周辺の市営・民間駐車場を利用(水場直近に専用駐車場はなし)
- 所要
- 20〜40分(町歩きとあわせて)
D E E P D I V E
深掘り
歴史
歴史
宗祇水(白雲水)は岐阜県郡上市八幡町本町にある湧水で、昭和60年(1985年)に環境庁の名水百選の「第一号」として選定された。名は室町時代の連歌師・宗祇に由来し、文明3年(1471年)、宗祇が郡上の領主・東常縁を師として古今和歌集の教えを受けた際、この泉の近くに庵を構え飲み水としていたことから「宗祇水」と呼ばれるようになったと伝える。昭和初期から文化財として保全が図られ、現在も地元によって大切に維持されている。宗祇水 - Wikipedia, 宗祇水(白雲水)- 名水百選/環境省
文化的背景
文化的背景
宗祇水で最も注目すべきは、湧き口から順に「飲料水」「米とぎ場」「野菜などの洗い場」「さらし場」へと仕切りで区切られた段階式の水利構造である。最上流の最も清い水を飲用とし、下流ほど用途を限定するこの取り決めは、限られた湧水を集落で公平に共有するための生活の知恵であり、水とともに暮らしてきた郡上八幡の水文化を象徴する。郡上八幡一帯は年間約2,800mmの豊かな降雨と石灰岩のカルスト地形に涵養され、市街地に多くの湧水が湧く。宗祇水はその中心的存在として、生活用水・文芸・信仰が一つの水場に重なる民俗景観をなしている。宗祇水(白雲水)- 名水百選/環境省, 宗祇水 - TABITABI郡上
地元視点
地元視点
水場は今も地元の人々が用途ごとに使い分けて利用しており、観光地でありながら生きた生活インフラとして機能している。郡上おどりの時期には散策者の休憩・水場としても親しまれ、水の町・郡上八幡を巡る定番スポットになっている。観光案内では市街地の湧水・水路めぐりの起点として紹介されることが多い。宗祇水 - 郡上八幡, 古都の名水散策 郡上八幡 宗祇水 - サライ.jp
ベストシーズン
ベストシーズン
通年。新緑〜夏は水の清涼感が際立ち、郡上おどり期(7月中旬〜9月上旬)は町歩きとあわせて楽しめる。朝方は人が少なく落ち着いて見学できる。
撮影のコツ
撮影のコツ
湧き口の祠と段階式の仕切り(飲料水・米とぎ・野菜洗い・さらし場)が一望できる構図が定番。路地奥のしっとりした光と石造物、柄杓や水面の反射を入れると水場の生活感が出る。柔らかい曇天や朝夕の斜光が映える。
注意事項
注意事項
生活用水として現役の水場であり、用途別の使い分けや地元の利用を妨げないこと。飲用は自己責任とされ、混雑時は水場での長時間占有を避ける。路地は狭く住宅が近いため、静かに見学する。
関連作品
関連作品
- - 室町時代の連歌師・宗祇(飯尾宗祇)にまつわる名所として、連歌・古今伝授の文脈で語られる。宗祇水 - Wikipedia
- - 名水百選第一号として、各種の名水・名所紹介で繰り返し取り上げられる。宗祇水(白雲水)- 名水百選/環境省
トリビア
トリビア
- - 名水百選(昭和60年・1985年)で全国の「第一号」とされる由緒をもつ。
- - 連歌師・宗祇が庵を結んだ伝承から「宗祇水」、別名「白雲水」と呼ばれる。
- - 湧き口から飲料水→米とぎ→野菜洗い→さらし場と、上流ほど清い水を使う取り決めが今も生きている。
外部レビュー
外部レビュー
出典