S P O T / SPOT-194
妙立寺(忍者寺)
みょうりゅうじ(にんじゃでら)/ Myoryuji Temple (Ninja Temple)
寛永20年(1643年)加賀藩3代藩主・前田利常が現地に移築した日蓮宗寺院。外観は2階建てに見えるが実際は4階建て7層・23部屋29の階段を有する迷宮構造。落とし穴の賽銭箱・隠し階段・金沢城への抜け穴とされる深さ25mの井戸など多数の仕掛けを備えた加賀藩の出城・砦とされる。
H I G H L I G H T S
見どころ
- 014階建て7層・23部屋・29の階段という迷宮的建築構造(外観は2階建てに見える)
- 02落とし穴の賽銭箱・切腹の間・隠し階段など幕府監視対策の仕掛けが随所に配置
- 03深さ25mの巨大な戸室石の井戸(横穴を通じて金沢城まで続くとも伝わる)
- 04明かり取り兼用の障子蹴込み階段(敵の足の影を映し槍で攻撃できる仕様)
- 051643年移築当時の建築を戦災・大火なく現代まで保持(江戸時代初期の緊張を体感)
A C C E S S / M E T A
基本情報
- 所在地
- 石川県 金沢市
- 住所
- 石川県金沢市野町1-2-12
- 拝観料
- 大人(中学生以上)1200円・小学生800円・団体・障がい者1000円。未就学児入館不可
- 時間
- 9:00〜16:00(土日祝は16:30まで)。1月1日・法要日休館
- 状態
- 現存(現役寺院・完全予約制見学)
- 亀山から
- 亀山ICから車で約2時間(北陸道小松IC〜金沢東IC〜金沢市内)
D E E P D I V E
深掘り
歴史
歴史
前身は慶長元年(1596年)に加賀藩初代藩主・前田利家が金沢城内に設けた祈願所。3代藩主前田利常が寛永20年(1643年)に現在の地(寺町寺院群内)へ移築建立。その後1659年に現在地へ再移転。1862年に祖師堂の一部が火災となったが直ちに復興。金沢は第二次世界大戦での空襲を免れたため・移築当初(1643年)の建築様式が現存する。徳川幕府との緊張状態が続く外様大名・前田家が万が一の幕府攻撃に備えて築いた出城・砦としての側面を持つ。「忍者寺」の通称は仕掛けの性質が忍者屋敷を連想させることに由来し・忍者の実在とは無関係。
宗教
宗教
日蓮宗の寺院(山号:正久山)。本堂内陣には日蓮宗の本尊・大曼荼羅および鬼子母神等が祀られている。茶室「霞の間」には満月・朧雲・富士山をかたどった床の間が配され・天井が意図的に低く作られており(刀や槍を使えないようにする)・武の空間における精神的・美的要素が混在する。
建築
建築
外観は2階建てに見えるが・内部は4階建て7層(中2階・中々2階という複数の中間層)で部屋数23・階段29か所。当時は3階建て以上の建築が禁じられていたため外観で層数を隠す必要があった。屋根突端の望楼にはかつてギヤマン(カラフルなガラス)が嵌め込まれ・遠く加賀平野を見渡す見張り台として機能した。明かり取り兼用の障子蹴込み階段・床板を持ち上げると現れる抜け道・落とし穴となる賽銭箱・5つの隠し扉がある「武者溜まりの部屋」(中2階)・深さ25mの戸室石くり抜き井戸(横穴から金沢城へ通じるとも伝わる)・富士山の絵が抜け穴になった床の間など多数の仕掛けが確認されている。図面は残存しておらず・いまだ未発見の仕掛けが存在する可能性もある。
文化財
文化財
国指定・県指定等の文化財指定は現時点で確認できていない(不確かな情報)が・加賀藩時代の建築遺構として歴史的・建築史的価値が高い。金沢市の観光重要文化財施設として管理されている。寺町寺院群は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており・妙立寺はその構成要素の一つ。
注意事項
注意事項
拝観料は情報源によって1000円と1200円の二種類の記述が混在する。金沢市観光公式サイトおよび石川県観光公式サイト(2024年以降の情報)では大人1200円(小学生800円・団体等1000円)と記載されているため・現在の標準料金は1200円とみられる。古い情報(2019年以前)では1000円記載があるため注意。訪問前に寺院公式電話(076-241-0888)で最新料金を確認することを推奨。