S P O T / SPOT-189
蟹満寺
かにまんじ/ Kanimanzaiji Temple (Temple of the Grateful Crabs)
蟹の恩返し説話(今昔物語集巻16)の伝承地。本尊・国宝銅造釈迦如来坐像(高さ240cm・重さ2.2トン)は2005年調査で白鳳期(7世紀末)の旧仏であることが確認された。7世紀末の発掘調査では大規模な古代寺院の痕跡も判明。
H I G H L I G H T S
見どころ
- 01国宝銅造釈迦如来坐像(高さ240cm・重さ2.2トン・白鳳期7世紀末・この年代の大型金銅仏は日本に4体のみ)
- 022005年調査で本尊が白鳳創建以来の旧仏(当初本尊)であると確認
- 03蟹の恩返し縁起:今昔物語集に収録された仏教説話で蟹が恩人の娘を蛇から救う内容
- 04毎年4月18日の蟹供養放生会(沢蟹を放生する行事)
- 051990年発掘調査で7世紀末の大規模古代寺院の遺構を確認
A C C E S S / M E T A
基本情報
- 所在地
- 京都府 木津川市
- 住所
- 京都府木津川市山城町綺田浜36
- 拝観料
- 無料(国宝像の外観拝観)/本尊特別拝観時は別途料金の場合あり
- 時間
- 日中拝観可(詳細は要問合せ)
- 状態
- 現存(拝観可)
- 亀山から
- 亀山ICから車で約60分(名阪国道→国道163号経由)
D E E P D I V E
深掘り
歴史
歴史
歴史的起源は明確でない。1990年の発掘調査で7世紀末頃(白鳳期)に現在より大規模な寺院が存在した痕跡が確認され・国家の勅令または地域の大氏族による建立が想定されている。創建時の寺名は「紙幢多寺」または「綺寺(かばたてら)」と古文書に見られる。その後荒廃し・平安時代後期に「蟹の恩返し」の仏教説話が当地と結びついて「蟹満寺」という寺名に変わったとされる。本尊釈迦如来坐像については2005年の調査で白鳳期当初の本尊であった説が有力となった。
宗教
宗教
宗派は天台宗系・現在は単立。本尊は釈迦如来(坐像・国宝)。蟹の恩返し説話は観音信仰と結びつく仏教説話(今昔物語集巻16)で・慈愛深い信者が蟹を救い・その蟹が蛇(危難)から娘を救うという報恩の構造を持つ。蟹供養放生会(4月18日)は生命の尊重と報恩を実践する行事として現在も継続されている。
建築
建築
現在は控えめな規模の境内に本堂一棟。1990年発掘調査により7世紀末の大規模伽藍跡(現在より大きな寺院)が確認されている。国宝銅造釈迦如来坐像:高さ240cm・重さ2.2トン・铸造技法は飛鳥〜白鳳時代の特徴を有する。奈良薬師寺金堂の薬師像と比肩されうる白鳳彫刻の秀作(木津川市公式)。
文化財
文化財
国宝:銅造釈迦如来坐像(白鳳期・高さ240cm・重さ2.2t)。2005年の近年調査では「蟹満寺本尊は白鳳創建以来の旧仏であった」ことが判明(木津川市公式)。なお像の白鳳期制作の根拠は・鋳造技法・表現様式・発掘された7世紀末の遺構との対応に基づくものであり・銘文等による絶対年代は確認されていない(様式論的推定)。
注意事項
注意事項
不確かな情報:本尊の白鳳期制作の根拠については「2005年の近年調査で白鳳創建以来の旧仏と確認」(木津川市公式)とあるが・鋳造様式に基づく推定であり銘文等による絶対年代証明はない(様式論的推定)。像がもともとこの寺にあったのか他から移されたのかについても「元々の本尊」説が有力だが学術的に確定していない旨を注記。