S P O T / SPOT-174
日間賀島・安楽寺(たこ阿弥陀)
ひまかじま・あんらくじ(たこあみだ)/ Himaka-jima — Anraku-ji Temple (Tako Amida)
三河湾に浮かぶ日間賀島の東集落に鎮座する曹洞宗・安楽寺(明応3年・1494年創建、山号:永峰山)には、「たこ阿弥陀」として島民に親しまれる本尊・阿弥陀如来像が安置されている。伝説によれば、地震で海に沈んだ筑前寺の仏像が漁師の網で引き揚げられた際、1匹の大タコが仏像を守るように抱きついていた。以来、島民はこの仏像を「蛸阿弥陀如来」として祀り、大漁・海上安全・子孫繁栄を祈願してきた。毎年1月3日には「たこ供養」が行われ、8月12日には「たこ祭り」(午前:たこの供養祭・活きタコ放流・神輿、夜:花火大会)が開催される。この「タコへの感謝供養」の信仰は日本の漁村における動物供養文化の典型例である。
H I G H L I G H T S
見どころ
- 01「たこ阿弥陀如来」——大ダコが守り抜いた仏像伝説に由来する、全国唯一のタコ信仰の霊場
- 02毎年8月12日「たこ祭り」——活きタコ放流・神輿・花火の供養祭(1992年頃開始)
- 03日間賀島の漁師文化——タコとフグの島として「多幸(タコ)と福(フグ)の島」と称される離島
A C C E S S / M E T A
基本情報
- 所在地
- 愛知県 知多郡南知多町
- 住所
- 〒470-3504 愛知県知多郡南知多町日間賀島字里中48
- 拝観料
- 無料(拝観自由)
- 時間
- 拝観自由(年中無休)
- 状態
- 現存
- 亀山から
- 車で約1時間30分〜2時間(伊勢湾岸→知多半島道路→師崎港)+師崎港から高速船約10分(日間賀島東港下船後、安楽寺まで徒歩約5分)
D E E P D I V E
深掘り
歴史
歴史
安楽寺は明応3年(1494年)創建の曹洞宗寺院。本堂手前の堂に金色に輝く「たこ阿弥陀(蛸阿弥陀如来)」が安置される。由来の伝説は諸説あるが、共通するのは「地震で海に沈んだ寺の仏像が引き揚げられたとき、大ダコが仏像に抱きついていた」という話型である。一説では、かつて島の大磯にあった「筑前寺」が地層変動(地殻の沈没)で海中に没し、後年に漁師の網で仏像が引き揚げられた際、大ダコが守護していたという。この奇跡を島民が信仰の対象とし、「たこ阿弥陀」として安楽寺に祀った。日間賀島観光ナビ「安楽寺(たこ阿弥陀)」、海ノ民話のまちプロジェクト「たこあみだ地蔵」。
文化的背景
文化的背景
動物供養は日本の仏教・民俗信仰において広く見られる実践であり、鯨塚(捕鯨漁業)・蚕供養(養蚕業)・牛供養(農業)と同様に、生業に密接に関わる動物への感謝と罪障意識が祭礼に昇華されたものと解釈できる。日間賀島のタコ信仰はさらに独特で、タコが仏像を守護したという伝説が仏教的な霊験と漁業の豊漁願望を結びつけており、「守護したタコ」への感謝が「タコへの供養」に転じた。漁師の生業論理(多くの命をいただく罪障感と感謝)と島独自の伝説が組み合わさり、現代のたこ祭りというハレの祭礼に継承されている。南知多観光情報「たこ祭り(日間賀島)」。
地元視点
地元視点
日間賀島観光協会はたこ阿弥陀(安楽寺)を島の代表的な見どころとして案内しており、「縁結びのパワースポット」としての側面も強調する(タコが「吸い付く」ことから縁を引き寄せるという連想)。たこ祭りは平成4年(1992年)ごろから子供たちへの島の伝統継承を目的として始まり、現在は8月12日に毎年開催される。供養祭(午前)とイベント(夜・花火)の二部構成。南知多観光情報「たこ祭り」、日間賀島漁業協同組合公式「最新情報」。
ベストシーズン
ベストシーズン
8月12日のたこ祭り(午前:供養祭、夜:花火)が最大のイベント。通常参拝は通年可能。島内は徒歩・自転車でのんびり回れる小さな離島。
撮影のコツ
撮影のコツ
安楽寺は日間賀島東港から徒歩約5分、東集落の路地の中にある。たこ阿弥陀の金色の仏像は本堂手前の堂に安置されており、近距離から撮影可能(フラッシュ使用前に確認)。港付近のタコ・フグの装飾を絡めたポップな構図も島らしさを伝える。
注意事項
注意事項
島内に車は持ち込めない。師崎港から高速船(名鉄海上観光船、約10分、日間賀島東港または西港着)を利用。時刻表は名鉄海上観光船公式で要確認。師崎港駐車場は1時間100円(193台)。たこ祭り(8月12日)当日は混雑。安楽寺は東港から徒歩約5分(里中集落の路地内)。
関連作品
関連作品
- - 「たこあみだ地蔵」(海ノ民話のまちプロジェクト・アニメーション、2020年代)——仏像を守ったタコの民話をアニメ化
- - 日間賀島観光協会公式サイト「安楽寺(たこ阿弥陀)」(https://www.himaka.net/sightseeing/m8)
トリビア
トリビア
- - 日間賀島は師崎港から高速船で約10分(名鉄海上観光船)、河和港からは約20分の「名古屋から最も近い離島」。
- - 島内には駐車場がないため、車は師崎港(193台)または河和港の駐車場に置いてフェリーで渡る。
- - たこ供養は毎年1月3日にも行われる(安楽寺境内)。
外部レビュー
外部レビュー
出典