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祭暦大日向の火とぼし

F E S T I V A L / FEST-251

fire

大日向の火とぼし

おおひなたのひとぼし

斎 行2026-08-142026-08-15

大日向の火とぼしは、群馬県南牧村大日向地区で毎年お盆の8月14日・15日に行われる火祭りで、県内に残る最大級の火の行事として知られる。子どもたちが集落背後の「火とぼし山」に登り、麦藁を束ねた大松明に点火して下山。男衆がその火を小松明に移し、南牧川に架かる大日向橋の上や川原で、長さ2〜3メートルの縄の先に括ったワラ束に火を点け、2〜3人ずつで頭上に大きく振り回す。暗闇のなかに無数の火の輪が描かれ、火の粉が川面に降り注ぐ光景が特徴である。戦国期、武田軍来襲時に松明で軍勢を装い小幡勢を退けた故事に由来すると伝えられ、1992年に群馬県、2006年に国の記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財に選択された。

大日向の火とぼし
出典: we-love.gunma(https://we-love.gunma.jp/area/hitobashi)※掲載許諾申請中

H I G H L I G H T S

見どころ

  • 01縄の先のワラ束を頭上で振り回し、宵闇に巨大な「火の輪」を連ねる所作
  • 02大日向橋の上と南牧川の川原という、川を舞台にした立体的な火の景観
  • 03火とぼし山で点火した大松明を担いで下山し、橋上の火へつなぐ一連の流れ

A C C E S S / M E T A

基本情報

所在地
群馬県 甘楽郡南牧村
斎行
大日向地区(安養寺・大日向橋一帯/南牧川)
日程
2026-08-14 〜 2026-08-15
周期
毎年8月14日・15日(お盆の2日間)固定。各日とも18時頃から
起源
言い伝えでは、戦国期に小幡藩(小幡氏)の支配に苦しんでいた大日向の住民が、1561年に武田軍が上州へ侵攻した際、夜間に多数の松明を灯して武田の大軍が押し寄せたように装い、小幡勢を退散させたことが起源とされる。以後、戦勝と災厄退散を祝う火の行事として盆の時期に受け継がれ、祖霊を送る盆行事としての性格も帯びていった。火を振り回して厄を払い、無病息災・五穀豊穣を願う民間信仰が重なり、山村の夏の風物詩として定着した。1992年に群馬県重要無形民俗文化財、2006年に国の選択無形民俗文化財となり、近年は南牧歴史研究会などが御祭印頒布等で継承を支えている。
観覧
8月14日・15日の両日、18時頃から大日向橋・南牧川の川原一帯で行われる。観覧は無料。火の粉が広範囲に散るため、橋上や火の輪の至近には立ち入らず、川原や対岸など距離をとった位置から見るのが安全。火気のため化繊の衣類より綿素材が無難で、足元は河原を歩ける靴が望ましい。臨時駐車場は旧南牧中学校校庭に設けられ、会場までシャトルバスが運行される年がある。山間で夜は冷えるため薄手の羽織物があるとよい。最新の開催可否・時間は南牧村役場で確認のこと。
最寄駅
上信電鉄「下仁田駅」(バス・車乗継)
駐車場
臨時駐車場あり(旧南牧中学校校庭)。会場までシャトルバス運行年あり

D E E P D I V E

深掘り

歴史

歴史

大日向の火とぼしは、群馬県甘楽郡南牧村大日向地区で毎年8月14日・15日に行われる火祭りである。子どもたちが集落背後の「火とぼし山」に登って麦藁の大松明に火を点け、それを担いで下山。男衆が小松明に火を移し、南牧川に架かる大日向橋の上や川原で、長さ2〜3メートルの縄に括ったワラ束を燃やして2〜3人ずつ頭上で旋回させる。起源は戦国期、武田軍来襲に際し松明で軍勢を装い小幡勢を退けた故事に求められる。文化財としては1992年(平成4年)に群馬県重要無形民俗文化財、2006年(平成18年)に国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択された。南牧村公式(大日向の火とぼしについて), 文化遺産オンライン, we-love.gunma

文化的背景

文化的背景

本行事は、盆の祖霊送りと、火による厄除け・防火祈願が重なった点に民俗学的特徴がある。山に登って採火し、里へ下ろして川辺で燃やすという「山と里と川」を結ぶ構造は、山村における火と水の信仰の交点を示す。武田・小幡の合戦譚に起源を仮託する点は、地域の歴史的記憶を火祭りに織り込む典型例であり、勝利と災厄退散の祈りが盆行事の鎮魂と接続している。近年は南牧歴史研究会による御城印・御祭印の頒布など、観光資源化と継承の取り組みが並行している。上毛新聞(火祭り報道), 上毛新聞(御祭印PR)

地元視点

地元視点

南牧村は高齢化と人口減が著しい山村であり、火とぼしは数少ない地域行事として住民の手で守られている。子どもが山で採火し男衆が橋上で振り回すという世代分担は、担い手育成と地域結束の場として機能してきた。臨時駐車場やシャトルバス運行など受け入れ態勢も村が整え、御祭印頒布などで来訪者を呼び込みつつ、過度な観光化に陥らない規模を保っている。南牧村公式, we-love.gunma

ベストシーズン

ベストシーズン

8月14日・15日の日没後(18時〜暗くなる時間帯)。火の輪が暗闇に映える宵闇が最も見応えがある。

撮影のコツ

撮影のコツ

対岸または川原の少し離れた位置から、橋と火の輪を一緒に収めるのが定番。火の輪は回転するため、長秒露光(1/4〜1秒程度)で軌跡を円弧として写すと迫力が出る。三脚使用時は通行や避難の妨げにならない場所を選び、火の粉に注意する。

注意事項

注意事項

火の粉が広範囲に散るため、橋上や火の輪の直近には近づかない。化繊衣類は避け、河原を歩ける靴で。子どもからは目を離さない。夜間の川辺は足元が暗いのでライト携行が望ましい。開催可否・時間・駐車場は事前に南牧村役場へ確認のこと。

出典

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