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祭暦陽夫多神社 願之山行事

F E S T I V A L / FEST-236

土俗・奇祭

陽夫多神社 願之山行事

やぶたじんじゃ がんのやまぎょうじ

斎 行2026-08-01

三重県伊賀市馬場の陽夫多神社で毎年8月1日の祇園祭に奉納される、中世後期の風流(ふりゅう)系の踊り行事。京都祇園祭の流れを汲み、疫神を鎮め、掛けた願(がん)をほどく「願ほどき」の踊りとして、願の数だけ繰り返し踊られる。踊りは「小踊り」と「大踊り」の二種から成り、小踊りは幼児12人が小太鼓を打ちながら横へ進んでは戻る素朴な踊り、大踊りは青年6人が曳山に載せた大太鼓を打ち囃しながら進む。願之山(曳山)は三度の曳行に分かれ、最後に拝殿前で大踊りを小踊りの一団が左回りに七度まわる「七遍返し」をもって全行程を終える。中世後期の拍子物の特色をよく残す学術的価値の高い行事として、平成21年(2009)3月11日に三重県無形民俗文化財に指定された。

陽夫多神社 願之山行事
出典: 三重のお祭りアーカイブ みえお祭り特集(三重県教育委員会)(https://www.mie-c.ed.jp/omatsuri/festival/%E9%99%BD%E5%A4%AB%E5%A4%9A%E7%A5%9E%E7%A4%BE%E7%A5%97%E5%9C%92%E7%A5%AD%E3%81%AE%E9%A1%98%E4%B9%8B%E5%B1%B1%E8%A1%8C%E4%BA%8B/)※掲載許諾申請中

H I G H L I G H T S

見どころ

  • 01大太鼓を曳山(願之山)に載せて打ち囃しながら進む青年6人の「大踊り」
  • 02幼児12人が小太鼓を打って横へ進退する素朴な「小踊り」
  • 03拝殿前で小踊りが大踊りを左回りに七度まわって締める「七遍返し」
  • 04願の数だけ繰り返し踊る「願ほどき」という独特の願掛け構造
  • 05前夜(7月31日)の宵宮奉納花火大会と一体の盛り上がり

A C C E S S / M E T A

基本情報

所在地
三重県 伊賀市
斎行
陽夫多神社
日程
2026-08-01
周期
毎年8月1日(祇園祭・新暦固定。前日7月31日は宵宮奉納花火大会)
起源
願之山行事は、疫病退散を祈る京都祇園祭の山鉾行事の系譜を引く風流踊りで、安土桃山時代に始まったと伝えられる。「願之山」とは大太鼓を据えた曳山(だんじり)の名であり、無病息災・家内安全などの願をかけ、その願がかなった返礼として「願ほどき」の踊りを奉納する。掛けられた願の数だけ繰り返し踊るという反復の構造に、共同体の祈願と感謝の循環が表れている。小踊り(幼児)と大踊り(青年)の二層から成る編成、曳山と大太鼓を用いる囃子、そして「七遍返し」で締める所作は、中世後期の拍子物(リズムを主体とする芸能)の特色をよく伝えており、芸能史・民俗学の双方から価値が認められている。
観覧
願之山行事は毎年8月1日の14時頃から陽夫多神社(伊賀市馬場951)境内で奉納される。前日7月31日には宵宮奉納花火大会(20時〜・小雨決行/雨天中止)があり、二日続きで賑わう。観覧は無料で境内から見学できる。参道が狭く路上駐車は危険・近隣の迷惑となるため、車は所定の臨時駐車場を利用し係員の誘導に従う。境内・参道は混雑するため、子どもの踊り手や曳山の進行を妨げないよう動線に配慮する。トイレあり。真夏の屋外行事のため、日除け・水分補給・暑さ対策は必須。年によって演目構成が変わる場合があり(例年は小踊り・大踊りの両方だが、2026年は小踊りのみの予定との告知あり)、訪問前に陽夫多神社(0595-43-0158)や観光三重で最新情報を確認するとよい。
最寄駅
JR関西本線「佐那具駅」
徒歩
5分
駐車場
臨時駐車場あり(祭礼時。係員誘導に従う。参道狭く路上駐車不可)

D E E P D I V E

深掘り

歴史

歴史

願之山行事は、三重県伊賀市馬場の陽夫多神社で毎年8月1日の祇園祭に奉納される踊り行事である。疫神を祀る京都祇園祭の山鉾行事に由来し、安土桃山時代に始まったと伝えられる。掛けた願をほどく「願ほどき」の踊りとして、願の数だけ繰り返し踊られる。陽夫多神社祗園祭の願之山行事|みえお祭り特集, 三重県文化財データベース(陽夫多神社の願之山行事) 中世後期の拍子物の特色をよく残す学術的価値の高い行事として、平成21年(2009)3月11日に三重県無形民俗文化財に指定された。なお祭礼の母体である陽夫多神社は古社で、祭神に素戔嗚尊・大己貴命を祀る。陽夫多神社(玄松子)

文化的背景

文化的背景

願之山行事は、疫病退散を祈る祇園信仰と、願掛け・願ほどきという民間信仰が結びついた風流系の芸能である。踊りは「小踊り」と「大踊り」の二種から成り、小踊りは持ち手と打ち手に分かれた6組12人の幼児が親の介添えで小太鼓を打ちつつ横に進んでは戻る素朴な踊り、大踊りは6人の青年が主宰者の音頭とともに曳山(願之山)に載せた大太鼓を打ち進む踊りである。願之山が拝殿前に曳き据えられ、大踊りのまわりを小踊りの一団が左回りに七度まわる「七遍返し」をもって全行程が終了する。陽夫多神社祗園祭の願之山行事|みえお祭り特集 こうした反復の所作と幼児・青年の二層編成、太鼓を主体とする囃子は、中世後期の拍子物芸能の姿を今に伝えるものとして、芸能史・民俗学の両面から重視されている。三重県文化財データベース

地元視点

地元視点

三重県・伊賀市は本行事を県無形民俗文化財として位置づけ、観光面では祇園祭(宵宮奉納花火大会+願之山行事)として地域の夏の風物詩に数えている。陽夫多神社 祇園祭(宵宮奉納花火大会、願之山行事)|観光三重, 陽夫多神社 祇園祭|伊賀上野観光協会 幼児が踊る小踊りは地域の子どもたちの参加で支えられており、世代を超えた継承の形が見える。一方で担い手の確保は課題で、年によって演目構成が変わる(2026年は小踊りのみの予定との告知)こともあり、地元と神社が状況に応じて運営しながら伝統を守り続けている。

ベストシーズン

ベストシーズン

毎年8月1日。願之山行事は14時頃から奉納されるため午後の早い時間に境内へ。前日7月31日の宵宮奉納花火大会(20時〜)とあわせて二日続けて訪れると、祭礼の全体像と賑わいの両方を体感できる。

撮影のコツ

撮影のコツ

曳山(願之山)に載せた大太鼓と青年の大踊り、幼児の小踊りの対比が見どころ。クライマックスの「七遍返し」は拝殿前で起こるため、拝殿を背景に小踊りが大踊りを左回りに巡る動きを狙うと、この行事の核が一枚に収まる。境内は混雑するので望遠で踊り手の表情・太鼓のばちさばきを切り取るとよい。子どもの踊り手が多いため、撮影はプライバシーと進行への配慮を優先する。

注意事項

注意事項

参道が狭く路上駐車は危険・近隣の迷惑になるため、所定の臨時駐車場と係員の誘導に従う。境内・参道は混雑し、曳山の曳行や子どもの踊り手の動線を妨げないよう注意する。真夏の屋外行事のため熱中症対策(日除け・水分)は必須。前夜の花火大会は雨天中止の場合がある。演目構成が年により変わることがあるため、訪問前に陽夫多神社(0595-43-0158)・観光三重で最新の実施内容を確認する。

出典

出典