F E S T I V A L / FEST-221
長田神社 古式追儺式
ながたじんじゃ こしきついなしき
神戸市長田区の長田神社で節分に営まれる神事で、室町時代から現在の形に近い形式で続くと伝えられる。一般的な追儺式が鬼を「追い払う」のに対し、この行事では一番太郎鬼・赤鬼・青鬼・姥鬼・呆助鬼・餅割鬼・尻くじり鬼の七匹の鬼が、神々の使い(善鬼)として登場し、神に代わって人々の災厄を祓い清める点が際立つ。鬼たちは燃えさかる松明と太刀を手に、舞台や境内を激しく舞い踊り、一年の無病息災・家内安全を祈願する。鬼面と行事一式は1970年(昭和45年)に兵庫県の重要無形民俗文化財に指定されている。参拝者が松明の灰を浴びて祓いを受け、燃え残りを家の入口に吊るして除災招福を願う風習も古くから伝わる。

H I G H L I G H T S
見どころ
- 01鬼を払うのではなく、七匹の鬼が「善鬼」として神に代わり災厄を祓う逆転の構図
- 02燃える松明を振りかざし太刀を手に跳ね舞う鬼たちの火と動きの迫力
- 03参拝者が松明の灰を浴びて祓いを受け、燃え残りを持ち帰る独特の参加形式
A C C E S S / M E T A
基本情報
- 所在地
- 兵庫県 神戸市長田区
- 斎行
- 長田神社
- 日程
- 2026-02-03
- 周期
- 毎年節分の日(2月3日頃)
- 起源
- 長田神社の社伝では、室町時代(約650年ほど前)には既に境内の薬師堂で営まれる修正会の結願行事として、現在に近い形で追儺式が行われていたと考えられている。本来の追儺は宮中の大晦日の鬼やらいに起源を持つ厄祓いの儀礼だが、長田神社のそれは、鬼を悪役として駆逐するのではなく、鬼を神の使いとして位置づけ、人々の罪穢れや災厄を松明の火と舞で祓い清める信仰へと独自に展開した。七匹それぞれに役割と性格があり、餅割りや太刀の所作など演目の構成にも古い芸能の名残が色濃く残る。鬼面・装束・道具立てを含む一式が県の重要無形民俗文化財に指定され、地域ぐるみで継承されている。
- 観覧
- 開催は毎年節分の日(2026年は2月3日)。午後12時30分頃から節分祭、午後1時30分頃から午後6時頃まで古式追儺式が続く。観覧は無料だが境内は大変混雑し、火の粉や松明の灰が舞うため、燃えやすい衣服やベビーカーでの最前列は避けたい。煙・火気を伴うので呼吸器に不安のある人は風上・後方からの観覧が無難。冬の夕方にかけて冷え込むため防寒必須。三脚使用や立入りは社頭の案内・係員の指示に従うこと。最新の日程・時間は長田神社公式で要確認。
- 最寄駅
- 神戸高速鉄道・地下鉄海岸線「長田(長田神社前)」駅
- 徒歩
- 7分
- 駐車場
- 専用駐車場は限られる・節分当日は周辺道路混雑のため公共交通機関推奨
D E E P D I V E
深掘り
歴史
歴史
長田神社の古式追儺式は、社伝によれば室町時代(約650年前)には既に境内の薬師堂で営まれる修正会の結願行事として、現在に近い形で行われていたと伝えられる。長田神社公式 一般の追儺式が宮中の大晦日に行われた鬼やらい(疫鬼を駆逐する儀礼)の系譜を引くのに対し、長田神社では鬼を「神々の使い=善鬼」として位置づけ、神に代わって災厄を祓う役回りに転じている点が大きな特色である。鬼面と行事一式は1970年(昭和45年)に兵庫県の重要無形民俗文化財に指定された。Kiss PRESS 一番太郎鬼を筆頭に七匹の鬼が登場し、松明・太刀・餅割りなどの所作を伴う演目が連続する構成は、古い芸能の様式を今に伝えている。ワンダフルコウベweb
文化的背景
文化的背景
地元視点
地元視点
長田神社は古くから地域の総鎮守として崇敬を集め、追儺式は地元にとって一年の節目を画す重要な神事として受け継がれてきた。鬼役は地元の奉仕者が担い、装束や面の管理・所作の伝承が世代を越えて続けられている。ワンダフルコウベweb 観覧記でも、松明の灰をかぶって祓いを受けることや、燃え残りを持ち帰って家に吊るす風習が来訪者にも共有され、見るだけでなく参加する行事として体験されていることが語られている。Kiss PRESS