F E S T I V A L / FEST-220
道明寺天満宮うそかえ祭(初天神うそかえ神事)
どうみょうじてんまんぐううそかえさい
菅原道真公を祀る大阪府藤井寺市の道明寺天満宮で、毎年1月25日の初天神に行われる「身替り災難除け」の神事。神職が一年がかりで奉製した手彫りの木製「うそ鳥(鷽)」が授与され、参拝者は袋に入ったうそ鳥を手に「替えましょう、替えましょう」と唱えながら周囲の人と次々に交換し合う。太鼓の合図で交換をやめて袋を開けると、木彫りの底などに「金」「銀」と記されたものに当たった人は18金製や純銀製のお守り、あるいは大型の木彫りうそ鳥と引き換えてもらえる。前年の災いや「嘘(うそ)」を吉に「替える」という言葉遊びと、菅公にまつわるうそ鳥伝説に由来する。11時と15時の2回行われ、福引的な高揚と神事の厳かさが同居する、天満宮ならではの特異な参加型行事である。

H I G H L I G H T S
見どころ
- 01参拝者が「替えましょう、替えましょう」と唱えながら木彫りのうそ鳥を次々に交換し合う独特の所作
- 02太鼓の合図で袋を開け、「金」「銀」に当たれば18金・純銀のお守りと引き換えられる福引的趣向
- 03神職が一年がかりで手彫りする木製うそ鳥の素朴で愛らしい造形
- 04「嘘(うそ)を誠(まこと)に替える」「凶事を吉に替える」言葉遊びに込められた信仰
A C C E S S / M E T A
基本情報
- 所在地
- 大阪府 藤井寺市
- 斎行
- 道明寺天満宮
- 日程
- 2026-01-25
- 周期
- 毎年1月25日(初天神)。11時と15時の2回
- 起源
- うそかえ神事は、菅原道真公ゆかりの天満宮で広く行われる行事で、その起源には菅公にまつわる伝説が伝わる。道明寺天満宮の縁起によれば、道真公が無実の罪で大宰府に左遷され、任地に到着した翌年1月7日、神事を行っていたところ、寒中にもかかわらず無数の蜂が襲来して参拝者を苦しめた。そこへ一群のうそ鳥が飛来し、蜂をことごとく食い尽くして人々を救ったという。この故事にちなみ、うそ鳥は天神様の使い・守り鳥として尊ばれるようになった。また「鷽(うそ)」が「嘘」に通じることから、前年の災いや偽りを「嘘」として神前で「誠(まこと)」に替え、凶事を吉事に転じるという言葉遊びの信仰が結びつき、木彫りのうそ鳥を交換し合う「うそかえ」の神事として定着した。
- 観覧
- 毎年1月25日(初天神)に開催。うそかえ神事は午前11時と午後3時(15時)の2回行われる。会場は道明寺天満宮(近鉄南大阪線「道明寺駅」から徒歩約3分)。初天神の日は参拝者で大変混雑し、駐車場も混み合うため公共交通機関の利用が推奨される。うそ鳥は当日境内で初穂料を納めて授与され、郵送授与は行われない。当たりの「金」「銀」を狙う場合も、まずは交換神事に参加して周囲の人とうそ鳥を交換し合うのが作法。冬の屋外行事のため防寒を。神事の時間に合わせて早めに境内へ向かうとよい。
- 最寄駅
- 近鉄南大阪線「道明寺駅」
- 徒歩
- 3分
- 駐車場
- あり(初天神当日は大変混雑。公共交通機関推奨)
D E E P D I V E
深掘り
歴史
歴史
道明寺天満宮は菅原道真公とその伯母・覚寿尼ゆかりの古社で、道真公が大宰府への左遷の途次に立ち寄り別れを惜しんだと伝わる地に鎮座する。毎年1月25日の初天神に行われる「うそかえ神事」は、神職が一年がかりで奉製した手彫りの木製うそ鳥を授与し、参拝者が「替えましょう、替えましょう」と唱えながら互いに交換し合う身替り災難除けの行事である。太鼓の合図で袋を開け、「金」「銀」「木」などの当たりに応じて18金・純銀のお守りや大型の木彫りうそ鳥と引き換えられる。神事は11時と15時の2回行われる。道明寺天満宮 公式 うそかえ祭, OSAKA-INFO 初天神うそかえ神事, 道明寺天満宮 - Wikipedia
文化的背景
文化的背景
うそかえ神事は太宰府天満宮をはじめ全国の天満宮に分布する天神信仰の行事で、その核には「鷽(うそ)」と「嘘」の同音を用いた言葉遊びがある。前年についた嘘や身にふりかかった災いを神前で「誠」に、凶を吉に「替える」という発想は、日本の言霊観・言葉遊びの信仰がよく表れた例である。道明寺天満宮では、道真公を蜂害から救ったうそ鳥の伝説が起源として語られ、うそ鳥が天神の使いとして尊ばれる。木彫りのうそ鳥を見知らぬ参拝者同士で次々に交換し合う所作は、福を分かち合い、災いを互いに引き受け替えるという共同的な厄除けの性格をもち、福引的な偶然性が加わることで参加型の祝祭となっている。道明寺天満宮 公式, OSAKA-INFO
地元視点
地元視点
道明寺天満宮は学問の神・菅原道真公を祀ることから受験シーズンの参拝者でにぎわい、初天神のうそかえ祭はその年頭を彩る恒例行事として地域に親しまれている。神職が一年がかりで一体ずつ手彫りするうそ鳥は数に限りがあり、当たりの金・銀のお守りを目当てに毎年多くの参拝者が訪れる。じゃらんやOSAKA-INFOなど観光媒体でも初天神の代表的イベントとして紹介されており、藤井寺・南河内地域の新春行事として定着している。OSAKA-INFO, じゃらん 初天神うそかえ祭
ベストシーズン
ベストシーズン
毎年1月25日(初天神)。うそかえ神事は午前11時と午後3時の2回。神事の時間の少し前に境内に着いておくと、交換に参加しやすい。
撮影のコツ
撮影のコツ
手のひらにのる素朴な木彫りのうそ鳥のクローズアップと、「替えましょう」と交換し合う参拝者の手元・表情が見どころ。境内の梅や社殿を背景に入れると新春らしい一枚になる。混雑する人垣の中での撮影になるため、神事の妨げや他の参拝者への配慮を忘れずに。
注意事項
注意事項
初天神は大変混雑し、駐車場も混み合うため公共交通機関の利用を。冬の屋外行事のため防寒を。うそ鳥は当日境内授与のみ(郵送なし)。交換神事は参拝者同士で行うため、強引な割り込みや他者への接触に注意し、神職・係員の案内に従う。
出典