F E S T I V A L / FEST-206
榊祭り
さかきまつり
長野県佐久市望月地区で毎年8月15日に行われる、大伴神社の例祭にあたる火祭り。中山道望月宿の旧街道筋を舞台に、夕刻から深夜にかけて執り行われる。最大の見どころは、火を点した松明を手にした担ぎ手が山から駆け下り、その炎を次々と鹿曲川(かくまがわ)へ投げ込む場面で、川面に火の帯が走る光景は「信州の奇祭」として知られる。あわせて榊の枝で飾った榊神輿を地面に激しく打ちつける所作があり、火と榊によって一年の穢れを祓い、五穀豊穣と無病息災を祈願する。室町時代から続くと伝えられ、子ども神輿、横笛、船引き、望月太鼓、花火、民踊流し、獅子舞などの催しも組み込まれ、地区を挙げた市民祭として継承されている。

H I G H L I G H T S
見どころ
- 01燃える松明を手に山を駆け下り、炎を鹿曲川へ投げ込む(川面に火の帯が走る)
- 02榊で飾った榊神輿を地面に激しく打ちつける勇壮な所作
- 03中世から続くとされる「火祭り+川流し」という珍しい形式
- 04中山道望月宿の旧街道筋を舞台にした深夜までの一連の神事
A C C E S S / M E T A
基本情報
- 所在地
- 長野県 佐久市
- 斎行
- 大伴神社
- 日程
- 2026-08-15
- 周期
- 毎年8月15日(固定)
- 起源
- 榊祭りは、望月地区に鎮座する大伴神社の例祭(御供祭)と位置づけられる。火と榊の枝によって人々や土地に積もった穢れを祓い清め、その年の豊作と人々の健やかさを祈願する祭礼として、室町時代から続くと伝えられている。望月は古代から馬の産地・宿場として栄えた土地で、中山道望月宿の街並みを舞台にこの火祭りが営まれてきた。松明の火を川へ流して穢れを送り出す「火祭り+川流し」の形式は全国的にも珍しく、佐久市の指定無形民俗文化財として保存・継承の対象となっている。クライマックスでは四基の神輿が激しくぶつかり合い、最後に大伴神社の境内へ奉納される。
- 観覧
- 開催は毎年8月15日(盆)の夕刻から深夜にかけて。会場は佐久市望月の中山道望月宿一帯および鹿曲川沿い。観覧は無料。松明の火の粉が舞い、担ぎ手が川へ駆け下りるため、川岸の近距離での見物は火の粉・転倒・水際の危険があり避けること。担ぎ手として参加する場合は浴衣などの動きにくい服装やサンダル・ハイヒールは不可とされ、動きやすい服装・履物が求められる。夏の夜だが川沿いは冷えることがあり、虫除け・懐中電灯があると安心。望月地区は中山道沿いの細い旧街道で駐車場が限られるため、公共交通や臨時駐車場・シャトルの案内に従うのが無難。
- 最寄駅
- JR小海線「中込駅」または北陸新幹線「佐久平駅」からバス(望月方面)
- 徒歩
- 5分
- 駐車場
- 望月地区周辺に臨時駐車場が設けられる場合あり(旧街道は道幅が狭く駐車不可。当日の交通規制・案内に従う)
D E E P D I V E
深掘り
歴史
歴史
文化的背景
文化的背景
松明の火を川へ流すことで穢れを送り出す「火祭り+川流し」の形式は、火による浄化(火祭り)と水辺での祓い(川流し・送り)という二つの民俗的祓いの要素を併せ持つ点で珍しい。盆の8月15日に営まれることから、祖霊の送りや夏の厄祓い・虫送り的な性格との重なりも指摘できる。佐久市観光協会が伝える次第には、オープニングセレモニー、子ども神輿、横笛、船引き、望月太鼓、花火、民踊流し、榊神輿、獅子舞が並び、伝統神事と地域の市民祭が一体化した現在の姿がうかがえる。クライマックスで四基の神輿が激しくぶつかり合う所作は、力と熱気で穢れを祓う祭礼の高揚を体現する。
地元視点
地元視点
ベストシーズン
ベストシーズン
本祭の8月15日夜が唯一の機会。松明が川へ投げ込まれる場面は日没後から本格化するため、夕刻に現地入りして川沿いの安全な位置を確保するとよい。
撮影のコツ
撮影のコツ
鹿曲川の対岸や橋の上から、松明の火が川面へ流れ落ちる瞬間を狙うと火の帯が写し込める。夜間の動く炎を捉えるため、三脚と高感度・スローシャッターの併用が有効。火の粉が舞う至近距離は危険なので、安全な距離から望遠で。神輿のぶつかり合いは動きが速いため連写が向く。
注意事項
注意事項
松明の火の粉、担ぎ手の駆け下り、水際という三つのリスクが重なる祭である。川岸の近距離見物は避け、係員の誘導に従うこと。火気・人混みの中での三脚設置は通行の妨げにならないよう配慮する。望月宿の旧街道は道幅が狭く駐車に難があるため、公共交通や臨時駐車場・シャトルの案内に従うのが安全。
出典
出典
R E F E R E N C E