F E S T I V A L / FEST-186
ひょうげ祭り
ひょうげまつり
香川県高松市香川町浅野に伝わる豊作祈願の祭礼で、讃岐弁で「おどける・滑稽」を意味する「ひょうげる」が名の由来。江戸期に新池を築いた矢延平六の徳を偲び、水の恵みに感謝する行事として始まったとされる。最大の特徴は徹底した手づくりの仮装行列で、参加者は顔に色鮮やかな化粧や墨を塗り、飼料袋の裃やシュロ皮の髷をまとう。神輿・鉾・奴道具などの神具はすべてナス・ヒョウタン・ヘチマ・カボチャ・竹・藁といった農作物や日用品で作られる。浅野地区集落研修センター(「ひょうげ祭りの里」)から新池までの約2kmを「ひょうげながら」練り歩き、終点の新池で神職が空に矢を放つと、担ぎ手が神輿ごと池へ飛び込む豪快な所作で最高潮を迎える。祭り自体は高松市指定無形民俗文化財、使用される神具は香川県指定有形民俗文化財。
H I G H L I G H T S
見どころ
- 01顔に色鮮やかな化粧や墨を塗り、飼料袋・シュロ皮で仕立てた異形の装束で練り歩く仮装行列
- 02神輿・鉾・奴道具などの神具をナス・ヒョウタン・ヘチマ・竹・藁など農作物と日用品だけで作る造形
- 03終点の新池で神職が空に矢を放った後、担ぎ手が神輿ごと池へ飛び込み水しぶきを上げるクライマックス
- 04「ひょうげる(おどける)」が示すとおり全編が滑稽・諧謔に満ちた所作で進行する点
A C C E S S / M E T A
基本情報
- 所在地
- 香川県 高松市
- 斎行
- 新池神社(池宮さん)
- 日程
- 2026-09-13
- 周期
- 毎年9月第2日曜(旧暦8月3日に由来)
- 起源
- 土地の高低差が激しく慢性的な水不足に苦しんでいた浅野地区のため、高松藩の下級武士で水利に通じた矢延平六が新池を築造したと伝わる。平六はその功績にもかかわらず、のちに藩主の不興を買って国外追放の処分を受けたとされ、農民は彼を慕いつつも、おおっぴらに讃えることがはばかられる中で、仮装と滑稽な所作に思いを託したのが祭りの起こりと語られる。以後、新池がもたらす水の恵みに感謝し豊作を祝う行事として定着し、もとは旧暦8月3日に営まれていたが、現在は9月第2日曜に行われている。神具を農作物で作る趣向は、収穫への感謝を形にしたものとされる。
- 観覧
- 本祭は毎年9月第2日曜(2026年は9月13日)の14:00出発。浅野地区集落研修センター(「ひょうげ祭りの里」)を起点に新池までの約2kmを行列が練り歩き、新池での神輿の投入が見せ場。沿道での見物は自由・無料だが、神輿の進路を妨げないこと。クライマックスの新池周辺は混み合うため、池が見渡せる位置は早めに確保したい。屋外行事のため天候・日射対策を。年により出発時刻・経路に変更があるので、来訪前に保存会・高松市の情報で要確認。
- 最寄駅
- ことでん琴平線「岡本駅」または「挿頭丘駅」(いずれも約4〜5km・直接の徒歩圏外)/JR「高松駅」からはバス利用
- 駐車場
- 当日臨時駐車場が設けられる年が多いが台数・場所は要事前確認(保存会・浅野校区コミュニティ)
D E E P D I V E
深掘り
歴史
歴史
ひょうげ祭りは香川県高松市香川町浅野の新池神社(池宮さん)の祭礼で、もとは旧暦8月3日に営まれ、現在は毎年9月第2日曜に行われる(ひょうげ祭り - Wikipedia)。起源は、土地の高低差が大きく水不足に苦しんだ浅野地区へ水を引くため新池を築いた矢延平六の徳を偲び、水の恵みへの感謝と豊作祝いを兼ねたものと伝わる(高松市公式)。祭り自体は昭和61年(1986)3月31日に高松市(旧香川町)の無形民俗文化財に指定され、使用する神具は香川県の有形民俗文化財に指定されている(高松市公式、香川県立ミュージアム)。
文化的背景
文化的背景
本祭は、ため池に依存した讃岐平野の水利文化と、その恩人を顕彰する民俗の典型例として位置づけられる。神具を農作物・日用品で作り、参加者が顔に化粧や墨を塗って異形に扮するのは、収穫への感謝と「ひょうげる(おどける)」という讃岐弁が示す諧謔の精神の表れであり、ハレの場で日常を反転させる祝祭性を体現する(ひょうげ祭り - Wikipedia)。県の資料では、平六が藩主から国外追放の処分を受けた経緯にもふれ、農民が彼を慕いながらも仮装行列に思いを託したと説明され、権威への抵抗と慰霊の感情が滑稽の形をとって伝承されてきたことがうかがえる(香川県観光(土地改良))。
地元視点
地元視点
運営は香川町ひょうげ祭り保存会が担い、浅野校区コミュニティ協議会が地域行事として支える(香川町ひょうげ祭り保存会|かがわアートナビ、浅野校区コミュニティ)。地区では「天下の奇祭」を掲げ、祭りに合わせた写真コンテストや、新池から生まれた妖精という設定のキャラクター「あさちゃん」を作るなど、地域ぐるみで継承に取り組んでいる(浅野校区コミュニティ)。報道でも、奇抜な衣装と化粧で町を練り歩く奇祭として例年取り上げられている(KSB瀬戸内海放送(Yahoo!ニュース))。
ベストシーズン
ベストシーズン
見どころは終点・新池での神輿投入なので、14:00の出発に合わせて行列を追い、クライマックス前に新池が見渡せる位置を確保するのがよい。行列を最初から見たい場合は浅野地区集落研修センター(「ひょうげ祭りの里」)周辺で出発を待つ(浅野校区コミュニティ、ひょうげ祭り - Wikipedia)。
撮影のコツ
撮影のコツ
化粧・墨塗りの参加者や農作物製の神具は行列中に近距離で撮れる。最大の絵になるのは新池で神職が矢を放った直後、神輿が水しぶきを上げて池へ突入する瞬間で、池の対岸や見下ろせる土手から望遠で水面を広く入れて狙うと迫力が出る(香川県立ミュージアム、香川県観光(土地改良))。担ぎ手や進路を妨げない位置から撮影すること。
注意事項
注意事項
沿道見物は自由だが、神輿の進路に立ち入らないこと。新池での投入は担ぎ手が池に入る危険を伴う所作のため、一般客は池に近づきすぎない。屋外・残暑期の長丁場なので熱中症対策と歩きやすい靴を。出発時刻・経路は年により変わることがあるので、来訪前に保存会・高松市・浅野校区コミュニティの最新情報を確認する(浅野校区コミュニティ、高松市公式)。
出典
出典
R E F E R E N C E
参考リンク
- https://www.city.takamatsu.kagawa.jp/kurashi/kosodate/bunka/bunkazai/shiteibunkazai/mukei_minzoku/hyoge.html
- https://www.pref.kagawa.lg.jp/kmuseum/setorekishi/maturi-gyouji-minnzokugeinou/sinnikejinnjyanohyougematuri.html
- https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B2%E3%82%87%E3%81%86%E3%81%92%E7%A5%AD%E3%82%8A
- https://www.pref.kagawa.lg.jp/tochikai/midori_info/festival/hyouge.html